11月下旬、冷たい風が吹くなか、愛子さまが乗られたワンボックスカーが、東京都港区にある日本赤十字社(以下、日赤)の地下駐車場へと入っていった。
「11月15日に三笠宮妃百合子さまが薨去された後、愛子さまも5日間喪に服し、20日から日赤への通勤を再開されていました」
そう語るのは皇室担当記者。
12月1日に23歳のお誕生日を迎えられる愛子さま。学習院大学ご卒業後の日々について、皇室番組の構成を長年担当してきた放送作家のつげのり子さんはこう語る。
「大学ご卒業後の愛子さまは3つの役割を果たしてこられたと思います。それは日赤のお仕事、皇族としてのおつとめ、そして天皇皇后両陛下を支えることです。
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この3つの役割すべてをしっかり果たされたことに愛子さまのご成長ぶりがうかがえます。特に4月以降に顕著なのは、ご公務やお出かけ先で、出会った人々と積極的に交流しようとされるお姿でしょう。
百合子さまの薨去後、愛子さまの弔問のご様子も映像で拝見しましたが、しめやかな雰囲気のなか、喪服姿の愛子さまが車から降りられると、その“オーラ”が周囲を照らしているかのような圧倒的な存在感を覚えました」
この秋からご公務も増え、23歳になられる愛子さまが国際親善の場に立たれる機会も多くなる。
前出の皇室担当記者によれば、
「百合子さまの薨去で取りやめになりましたが、愛子さまは佳子さまとごいっしょに、11月19日に埼玉鴨場で外交団を接遇される予定でした。招待されていたのは、イギリス、中国、インド、ブラジルなど32カ国の大使夫妻らでした。
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鴨猟体験から昼食会まで4時間も各国大使と英語でコミュニケーションをとるというおつとめでしたが、それだけ愛子さまに国際親善の主要な担い手としての期待がかかっているということにほかなりません」
愛子さまは国際親善の場で、どのような活躍が期待されているのか。前出のつげさんが続ける。
「来年’25年は日本とブラジルの外交関係樹立130周年の節目。3月にはブラジルのルラ大統領を国賓として日本に招待する方向で調整されています。
その際には、愛子さまがブラジルの公用語であるポルトガル語によって、来賓方と交流なさるのではないかと期待しています」
愛子さまは6歳のころから、天皇陛下とごいっしょにスペイン語の個人授業を受けられていた。陛下は、愛子さまには楽しみながら授業に参加させてみようというお考えだったという。そのときの楽しいご体験が実を結んだのか、愛子さまは学習院大学ご入学後にも第2外国語としてスペイン語を履修された。
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「スペイン語とポルトガル語は、とても近い言葉です。今年2月にケニアのルト大統領夫妻を宮殿に招き、昼食会が催された際には、愛子さまはスワヒリ語で挨拶されています。
賓客を迎えるにあたって、丁寧に資料に目を通し、スワヒリ語の練習もされていたそうですが、ブラジルのルラ大統領とはポルトガル語でも会話されるのではないでしょうか」(つげさん)
■懇談の場に、詳細な情報を記したメモを
11月20日、天皇皇后両陛下は優れた芸術家に送られる「第35回高松宮殿下記念世界文化賞」の受賞者らを皇居に招いて懇談された。
「雅子さまは、フランスの芸術家であるソフィ・カルさんとは終始フランス語で会話されました。
また受賞者にはポルトガルのピアニストなどもおり、天皇陛下はポルトガル語で『素晴らしい』と、声をかけられていたとも報じられています。日本人の受賞者やアメリカのヒラリー・クリントン元国務長官も出席していましたから、両陛下はこの1つの懇談の場だけで、日本語・英語・フランス語・ポルトガル語と4つの言語を駆使されたことになります。
愛子さまは日本語・英語・スペイン語に加えてスワヒリ語のご挨拶もお話しできるようです。さらに今後はブラジル大統領の来日に備えてポルトガル語や、アフリカでも使用される機会が多いフランス語も習得されながら、世界のVIPたちを接遇されていくことになるのです」(前出・皇室担当記者)
愛子さまが両陛下から受け継がれているのは語学力だけではない。ある宮内庁関係者はこう語る。
「11月5日に文化勲章受章者や文化功労者を招いた宮中茶会が開かれ、愛子さまも臨席されました。懇談にあたって、愛子さまは22人の出席者の業績についてまとめたメモをお持ちになっていたと伺っています。
実は天皇陛下や雅子さまも、ご懇談の前にはお相手について詳細にお調べになっており、またご懇談やご進講の際には、熱心にメモをとられているのです。これは昭和天皇や上皇さまはされなかったことで、“令和流”の1つなのです。愛子さまも、両陛下のお振る舞いから“メモ術”を学ばれてきたのでしょう」
23歳の愛子さまは6カ国語と、メモを利用した情報整理術という2つの翼で世界に飛び立たれる。
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