「私のアイドル像にも影響が…」齋藤飛鳥、【推しの子】アイ役に葛藤 一度辞退も“共通点”見つけ決意【インタビュー前編】

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2024年11月28日 07:00  ORICON NEWS

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齋藤飛鳥 photo:谷脇貢史 (C)ORICON NewS inc.
 ドラマ&映画で公開される『【推しの子】』でアイ役に抜てきされた齋藤飛鳥。アイドルグループ・乃木坂46のエースとして活躍し、2023年には東京ドームで卒業コンサートを開催した元トップアイドルだ。そんな齋藤が卒業から間もなくアイを演じることには、齋藤本人も最初オファーを断っていたというほど大きな挑戦となった。インタビュー前編では、齋藤がなぜアイを演じようと決意したのか、その理由に深く関係する“齋藤飛鳥のアイドル像”に迫った。

【撮り下ろし写真】美しさとかわいさの共存…さまざまな表情で魅せる齋藤飛鳥

■アイを引き受けた理由「【推しの子】に対する愛や情熱がすごく強かった」

――乃木坂46の卒業コンサートを控えていた頃に本作のオファーを受けたそうですが、企画・プロデュースの井元氏が明かしているように、一度断わっていたとか。

【齋藤】乃木坂46を卒業する間際でしたし、【推しの子】はオファーを頂いてから初めて内容を見たんですけど、それまでもすごく人気なことは知っていたし、自分が背負うには難しいんじゃないかなっていう気持ちもあって、お断りをさせていただきました。

――その考えが変わり、最終的にこの役を引き受けた理由は何だったのでしょう。

【齋藤】お断りをした後、もう一度オファーしてくださって。制作の皆さんがわざわざ会社に来てくださり、何度もお話しをさせていただきました。その中で、やっぱり1番は熱意ですかね…制作の方たちの【推しの子】に対する愛や情熱がすごく強かったのを感じました。その上で「どうしても齋藤飛鳥さんがいいです」と、言ってくださったんです。その説明の中で腑に落ちたところがあったので、じゃあやってみようかなという気持ちになりました。

――腑に落ちた部分と言うのは?

【齋藤】最初、アイは自分とは全く違う人間で、そんなアイを演じることによって自分がやってきた“齋藤飛鳥”としてのアイドル像にも何か影響してしまうんじゃないかと思っていたんです。乃木坂46を卒業した直後でしたし 自分で客観的に見ても「齋藤飛鳥がこの役を受けるんだ」って驚いちゃうと思うので。

でも、アイはネガティブな部分も持っている子だし、暗いっていうと簡単ですけど、すごく繊細な部分も持ち合わせている人。そんなアイを実写でスクリーンに描き出したいという意味で、スタッフさん曰く私には陰があるらしく(笑)、「齋藤さんならできると思います」と言っていただき、初めて共感というか共通点を見つけてやってみようかなって思えました。

――共通点もあるけれど、先ほど齋藤さんがおっしゃっていたように“アイドル像”は全く違ったのですね。

【齋藤】アイドルとしての種類は全然違うと思います。アイは暗い気持ちとか感情を自分の中に秘めて、表ではどんな人の前でも必ずニコニコキラキラしてる子。それは多分すごく強いことでもあると思うし、でも逆に弱いからこそそうやって取り繕わないといけなかった。そんな不安定さを抱えている子だと思うんです。私は常にニコニコキラキラではないので、そこはわかりやすく違う点で…多分、見る人に与える印象が、アイと私はほぼ真逆の位置にあると思います。

■実は理想のアイドル像だった”星野アイ”「でもやっぱり私には無理」

――「“齋藤飛鳥”としてのアイドル像」というフレーズも先ほどおっしゃっていましたが、乃木坂46にいた頃の齋藤さんはどんなアイドルだったのでしょう。

【齋藤】私もできることならアイみたいなキラキラアイドルになってみ たかったんです(笑)。正直、私が昔に理想として描いていたアイドル像にすごく近かった。でもそれができなくて、自分の“陰”の部分をわりと表面に出すようなキャラクターに落ち着いたんです。

――加入当時は「いちごミルクが大好き」というキャッチフレーズもありましたね。そんな頃に目指していた“理想のアイドル”を、アイを通して実現されたわけですね。

【齋藤】いちごミルク時代ですね(笑)。でもやっぱり私には無理だなっていうのが、アイを演じてみた結論です。物語の中でも、そして作品を通した現実の世界でもファンを熱狂させている…そんなアイドルは私にはできないですし、アイを尊敬します。

▼【推しの子】とは
 2020年より「週刊ヤングジャンプ」(集英社)にて連載中の赤坂アカ氏と横槍メンゴ氏のタッグによる漫画が原作。単行本の累計発行部数は1800万部を突破した(2024年8月現在)。主人公が伝説的アイドル・アイの子どもとして転生するファンタジックな設定と、ショッキングな描写もいとわないサスペンス要素、“芸能界”という複雑な世界に躊躇(ちゅうちょ)なく切り込んだストーリーで、幅広い世代の心をつかんでいる。

 Amazonと東映による【推しの子】実写映像化プロジェクトは、ドラマシリーズを動画配信サービス「Prime Video」にて11月28日(木)午後9時よりAmazonのプライム会員向けに世界独占配信。ドラマの続きとなる映画『【推しの子】-The Final Act-』は東映配給にて12月20日(金)より全国公開される。

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