採用面接でひどい目に遭ったと訴える人は少なくない。大阪府の50代男性(年収650万円)もその一人のようで、ある食品会社の面接を振り返った。驚くことに、「アンタみたいなオジサンいらんわ!」と面接官に言われたというのだ。
まず男性は前職を辞めた経緯から振り返った。前職は「テレビCMが流れる程度の会社にいた」とし、「同規模、同業他社を寄せ付けない」というほどの報酬をもらっていた。それなのに、なぜ辞めることになったのだろう。(文:天音琴葉)
「ワシらの会社、体力いるけぇの。無理じゃ!」
前職での日々を次のように回想する。
「売り上げなど、あらゆることに敏感で日々気持ちが晴れることなどない毎日だった。(中略)やり甲斐と言うより、仕事としてドライに結果を出していった」
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ところが、あるとき事故に遭い、4か月入院することに。退院後にはリハビリも必要で、「1年は戦線離脱しなくてはならない」というほどの重傷だった。会社は何も言わなかったというが、「休む=去る」という空気感があったとし、
「プロ野球選手と同じ。私のポジションには、若手がすぐに入り、私は退職しました」
充分な休養を取ったあと、再就職活動を始めた。当時50歳を過ぎていたため、厳しい戦いになるかもしれないと思われたが、ほどなくして、ある食品会社の面接が決まった。「今までの経歴や、経験を見てくれたのだろうか?」と喜んだ男性は、未経験である食品業界や会社について勉強するなど、面接準備を入念に行なった。
こうして迎えた面接当日。支店長と、広島本社の営業本部長が面接官だった。自己紹介をしたあと、志望理由を述べ、「勉強した甲斐もあり、上手く答えられた」と思った男性。だが次の瞬間、予想だにしなかった言葉が投げかけられた。
「広島弁がかなりキツイ本部長より、『アンタ、50過ぎとろうやろ? ワシら、アンタみたいなオジサンいらんわ! ワシらの会社、体力いるけぇの。無理じゃ!』 一言で断られました」
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同席していた「金髪の営業所長」も戦々恐々としていたというから、よほどの迫力だったのだろう。こうして不採用になったものの、別の会社に再就職が決まった男性。
「履歴書の年齢欄、職務経歴書を確認せずに、面接に呼ぶ。こんな程度の低い会社行かなくて正解でした。私は現在、大阪市内で、未経験だった業界の店舗運営やマネジメントを行っています」
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