「正面から刺した」「白い服好み」　逮捕前に供述　女児殺害の容疑者

　兵庫県加古川市で17年前、小学2年だった女児（当時7歳）が殺害された事件で、勝田州彦（くにひこ）容疑者（45）＝殺人容疑で再逮捕＝が逮捕前の任意聴取に対し、「女の子に声をかけ、正面から2回刺した」という趣旨の供述をしていたことが、捜査関係者への取材で明らかになった。

　白い服装の女の子が好みだと説明したことも判明。殺害された女児は白の長袖シャツを着ており、兵庫県警は現場付近で標的を絞ったとみている。

　女児は2007年10月16日午後6時過ぎ、公園で遊んだ後に自転車に乗って帰宅。玄関に入る直前で勝田容疑者にナイフで刺されたとされる。容疑者は再逮捕後、殺人容疑について黙秘しているという。

　捜査関係者によると、勝田容疑者は逮捕前の任意聴取で、事件当時の行動について詳細に説明していたことが明らかになった。白い服を着ていた被害女児を見かけて後を付け、玄関付近で声をかけたうえで刃物で刺したと話したという。女児は胸や腹を2回刺されて失血死した。

　凶器については「海に捨てた」と述べていたことも明らかになった。事前にホームセンターで購入した片刃のナイフを使ったとみられる。凶器は発見されていないが、県警は容疑者の説明が女児の負傷状況と矛盾しないとみている。

　勝田容疑者は04年、岡山県津山市で9歳だった女児を殺害したとして、23年に無期懲役が確定した。兵庫県警は服役中の容疑者に任意聴取し、加古川市の事件への関与を認める供述を得たとしている。

　容疑者は岡山の事件でも凶器について「海に捨てた」と供述。警察が海中に潜るなどして捜索したが、見つからなかった経緯がある。【柴山雄太、木山友里亜】