【写真】記者もくぎ付けに 櫻坂46「4th YEAR ANNIVERSARY LIVE」ライブフォト(46枚)
■先頭に立ちステージをけん引した山下瞳月
ステージのMCで、昨年の「3周年(記念公演)のときは一〜二期生の曲、三期生の曲」がセットリスト内で分かれていたと振り返ったのは、一期生の上村莉菜だ。12月の「10th Single BACKS LIVE!!」で、同期の齋藤冬優花と共に「卒業セレモニー」を控えるメンバーである。
1月の「7th Single BACKS LIVE!!」を皮切りに、現体制では初の東京ドーム公演も成功に収めた3月と6月のツアー「4th ARENA TOUR 2024 新・櫻前線 -Go on back?-」など、数々のライブを作り上げてきた4年目は「朝から夜までメンバーとずっと一緒にいることが多くて、三期生とも一緒に時間を過ごしてきて、すごく仲良くなれた」とも、上村は語っていた。
たしかに「4th YEAR〜」を客席から見ても、グループにおける潮目の変化は伝わってきた。その変化を象徴していた1人が、三期生・山下瞳月である。
6月リリースの9thシングル「自業自得」で三期生初の表題曲センターに抜てき、そして、10月リリースの10thシングル「I want tomorrow to come」で2作連続の表題曲センターを射止めた山下は、ステージをけん引。「嵐の前、世界の終わり」の曲中では山下を先頭に、一〜三期生のメンバーが縦2列に分かれてメインステージからサブステージへの花道を練り歩くなど、終盤では涙した山下が特に今年の下半期にかけてのグループを背負っていたと、はっきりと裏付けられる光景が強く目に焼き付いた。
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山下がセンターを担う三期生の楽曲「静寂の暴力」の曲中では、会場となったZOZOマリンスタジアムの照明が落とされ、暗闇の中で周辺が静寂に包まれた。
2023年1月の加入からまもなく2年、三期生はもはやグループの主軸を担っている。「4th YEAR〜」のステージでは、三期生の楽曲「本質的なこと」でセンターに立つ遠藤理子が、ユニット曲「標識」では遠藤、小田倉麗奈、中嶋優月、向井純葉の4人が堂々とした表情で躍動。さらに、村井優や村山美羽がそれぞれ、グループの楽曲で卒業した先輩メンバーのポジションへ入っていたのも、一〜三期生にあった経験の差が縮まり、真に“一枚岩”となった櫻坂46の現在地を物語っていた。
前身の欅坂46時代からの歴史を知る一期生、二期生は後輩を見守る立場に。「4th〜」最終日のステージでは、これまでMCで目立っていた印象のある二期生の井上梨名や武元唯衣ではなく、小島凪紗や中嶋らが幕間のMCで中心を担い、自身の思いをしっかりと口にする場面が増えていたのも記憶に残った。
壇上ではキャプテンの二期生・松田里奈が「5年目の櫻坂46もよろしくお願いします!」と力強く宣言したが、その未来は明るい。年内開催のオーディションを経て、四期生の加入も期待されるグループは国内外のファン“Buddies”の声援を受けて、なおも進化を続ける。(文:カネコシュウヘイ)