11月29日、2024年FIA F2第13戦のフリー走行がカタールのルサイル・インターナショナル・サーキットで行われ、ポール・アーロン(ハイテック・パルスエイト)が最速タイムを記録した。宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)は10番手となった。
約2カ月ぶりのレースウイークを迎えたFIA F2。週末の走りはじめとなる45分間のフリー走行は、日本時間19時7分(現地時間14時7分)に気温22度、路面温度35度というコンディションで開始された。
なお、この第13戦ではディーノ・ベガノビッチ(ダムス・ルーカスオイル/フェラーリ育成)、ジョン・ベネット(ファン・アメルスフォールト・レーシング)、マックス・エスターソン(トライデント)、キアン・シールズ(AIXレーシング)の4名がFIA F2デビューを果たしている。
FIA F2としては初開催となるルサイル・インターナショナル・サーキットだけに、セッション序盤は各車コースの感触を確かめるべく慣熟走行に徹した。
セッション開始から10分という序盤、今回がFIA F2デビューのベガノビッチがマシントラブルに見舞われたか、コースサイドでマシンを降りることに。この影響で一旦はVSC(バーチャル・セーフティカー)が導入されるが、短時間でグリーンに切り替えられた。
その後は各車アタックシミュレーションに入り、暫定首位の顔ぶれは次々と入れ替わることに。残り時間26分というところでシリーズランキング4位につけるアーロンが1分39秒236をマークし暫定トップにつけると、残り18分には1分38秒024までタイムを縮める。
なお、クッシュ・マイニ(インビクタ・レーシング/アルピーヌ育成)のマシンからは白煙が巻き上がるシーンも。マイニはなんとかピットレーンに戻ることが叶うも、ここでマシンを降りることに。
残り16分30秒というところでアタック中だったルーク・ブラウニング(ARTグランプリ/ウイリアムズ育成)がターン9でスピンを喫し、アウト側のグラベル上にストップ。これでセッションは赤旗中断となった。
フリー走行は残り9分で再開を迎えたが、最終盤にジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)がスピンを喫しグラベルにスタック。これでセクター3はイエローとなったことで終盤も上位勢の顔ぶれは変わらず。1分38秒024をマークしたアーロンが2番手に0.6秒差をつけフリー走行をトップで終えた。
2番手に現時点でのポイントリーダーかつ、キック・ザウバーから2025年のF1昇格を決めているガブリエル・ボルトレート(インビクタ・レーシング)、3番手にリチャード・フェルシュフォー(MPモータースポーツ)が続いた。
なお、2025年にハースからF1フル参戦を果たすオリバー・ベアマン(プレマ・レーシング/フェラーリ育成)は14番手、メルセデスからF1昇格を果たすアンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ・レーシング/メルセデス育成)は17番手となった。
宮田の自己ベストはトップから1.6秒差の1分39秒634となり、10番手でフリー走行を終えた。続く、予選ではどのような走りを見せてくれるだろうか。2024年FIA F2第13戦ルサイルの公式予選は、F1のフリー走行1回目(FP1)終了後の日本時間30日1時10分より30分間で行われる。