物価高、値上げが話題になる昨今だが、2025年のおせちでは「控えめ」となりそうだ。帝国データバンクが調査結果を発表し、2025年のおせち平均価格は2万7826円で、2024年(2万7466円)と比べて1.3%の値上げだった。値上げ幅は過去3シーズンで最小となった。
平均価格自体は集計可能な2022年以降、3年連続で値上げに。一方、1000円以上の値上げが続いてきた中、値上がり幅は360円で前シーズンの半額以下にとどまった。
前年からの値上げ幅別では「価格据え置き・値下げ」(74社)が半数以上を占め、過去3シーズンで最多に。値上げ幅が「1000円台」と回答した企業は8社にとどまり、2024年正月の33社から4分の1に減少した。一方、2024年正月からおせちを「5000円以上」値上げしたのは10社で、過去3シーズンでは最多。高価格帯と普及価格帯の二極化が見てとれる。
原材料価格では、タコや鯛といった魚介類のほか、輸入牛肉などで値上がりが続く。ただ、塩数の子やズワイガニ、イセエビなど前年から価格が低下する品目もあるなど、値上げ一辺倒だった2022〜24年と比べ、価格上昇圧力が弱まる兆しもあるようだ。価格が高騰する魚介類の一部を別材料に置き換えるなど、内容を変更して2024年正月と同等の価格帯を維持するケースもみられた。
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帝国データバンクは「長期化した物価高で強まる消費者の節約志向を背景に、価格を据え置くケースが多かったことが全体的に価格を抑制した要因となった」とコメントしている。
前年と価格を比較可能なおせち料理を対象に、110社・ブランドを調査した。価格は標準的な三段重、または3〜4人前サイズの税込価格を算出。調査期間は11月22日まで。
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