今回もパチスロの話をしたい。パチスロファンというものは基本的に、設定や期待値のあるゾーンを狙って遊技するものだ。
しかし彼らの本質は依存症であるので、打てるような台がない店でも「せっかく来たんだから」と妥協して打って、そして案の定がっつりと負けるという、悲しきさだめを背負った存在でもある。
今はもうそもそも設定をガンガン入れるぐらい体力のある店もそう多くないし、あったとしてもよく分からない来店演者を呼んでしまって本来の常連以外のプロ連中が遠方からわざわざ押し寄せてしまうことばかり。
「それって常連に還元できてなくね?」と思うことしきりなのだ。これじゃあ常連は、あくまでイベントのない通常営業日にガラガラのホールで負けてくださいと言われてるようなもの。おかしな話だけど、あの空間は得てして当たり前とされていること自体がおかしいので、それは問題ではない。
ユーザーにしたって、いくら負けてもお金を手にしてまたノコノコ舞い戻ってくるわけだからね。「おかしい」=「あの施設の普通」なのだ。それに、パチンコ・パチスロファンって究極的にはお金をドブに捨てている人たちだから。(文:松本ミゾレ)
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パチスロユーザーの言う「引退」は信用ならない!
先日、5ちゃんねるに「【速報】スロット歴15年ワイ、ついに引退を表明」というタイトルのスレッドが立っていた。「もう限界の模様」と書き込んでいるスレ主、一体彼の身に何が起きたのかと言えば、単純に設定6で負けたというだけのことであった。
「今日6確で8万負け。隣2台とも万枚。アホ臭いにも程がある」と恨み節をつらつらと書き込んでいる。設定6というのはパチスロの出玉率がもっとも高い数字であり、なかなかこういった台をツモれる可能性は低い。ただ、設定6だからと言って快勝できるわけでは、決してない。
スレ主曰く、この日は彼が打っていた機種が丸ごと全6だったのだという。だからこそ設定に助けられ、彼の両隣は万枚を達成したのだろう。スレッドでは実際に当日の履歴のスクショなども添付されており、見る限り設定がもりもりだったことはどうやら間違いもなさそうだ。
でも、それでも勝てないのがパチスロなんだよね。最高設定をツモっても和了できるとは限らないのがパチスロ!
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僕は20年前の4号機時代からの依存症ジジイだが、過去に何度も設定6を掴んだものの、鳴かず飛ばずで閉店まで粘ったことはある。11時間打って、結局3万ぐらい負けたのかな。
あくまでも設定6というのは出玉獲得の糸口が掴みやすいだけで、そこから先は結局ヒキが伴わないとダメって台ばっかりなんだよね。
時には設定5がもっとも暴れやすく、6はマイルドでとにかく凹みにくいという特徴を持った機種もあった。『真モグモグ風林火山』もその一角。もちろん中には6をゲットできれば9割勝てる台なんてのもあったけど……今はどうなんだろう。
特に今、スマスロなどは設定が高くても、上位AT突入のチャンスのチャンスに挑める頻度が高いってだけの台ばっかりだし。そう考えればスレ主が嘆くような悲惨な事態は、別に特別珍しいことではない。本人としては悔しいだろうけど。
しかし、パチスロで8万も入れるような人が「引退」なんてワードを出しちゃうところが、この依存症問題のもっとも根深い部分だよね。誰が信用しますか、という感じで。
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本当に引退する人は年間数十万も負けません!
僕の周りにも、元々依存症だったものの、今はパチスロを打たなくなったという人は多い。
理由はさまざま。結婚したり、子供ができればそんな暇もなくなる。昇進して給与が増えて、パチンコホールに行くモチベが失せたり。投資にお金を割くようになった者もいる。
こういう人たちを見ていると、「やっぱ引退する人って、わざわざ『引退するぞ』とは表明せず、いつしか行かなくなってるんだなぁ」と気付かされる。
翻ってこのスレ主、今年は40万円ほど負けているらしい。40万もパチスロで使うってことは、相当ホールにも通っているはず。そんな人が8万負けたぐらいでやめるはずがない。引退するわけがないんだよね。
だって依存症だもん。アレはハマった人なら分かるけど、薬物みたいに依存しちゃう娯楽だから。8万負けた直後だからこそ本人としてはマジで「引退」が頭をよぎってるだろうけど、きっと今頃はすっかり「次こそリベンジだ」にモードが切り替わっちゃってると思うよ。
やめるって言ってやめられた人、いないもん。それが賭博依存なのです!