“狭い道路や坂道”で対向車が来たら…事故を未然に防ぐための「上手な譲り合い方」を専門家が解説

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2024年11月30日 06:20  TOKYO FM +

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“狭い道路や坂道”で対向車が来たら…事故を未然に防ぐための「上手な譲り合い方」を専門家が解説
TOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」内でお送りしている「JA共済 presents なるほど!交通安全」。11月22日(金)の放送テーマは、「道路の譲り合い」について。日本自動車ジャーナリスト協会会長で日本自動車連盟交通安全委員会委員の菰田潔(こもだ・きよし)さんから、車両同士ですれ違うときの注意点、狭い坂道でのすれ違いについて伺いました。


※写真はイメージです



ドライバーは、ハンドルを握っているあいだ、急いだり慌てたりせず、優しい気持ちとマナーを胸に車を走らせることが大切です。今回は、事故やトラブルを防ぐ“上手な譲り合い”について考えます。

◆すれ違うことができない“狭い道”で対向車と対峙した場合

一言に“狭い道”と言っても、山中や住宅街などさまざまなケースがありますが、いずれにしても相手の運転技量は分かりません。菰田さんは「相手に難しい運転や負担をかけるようなことをしないで、手前にすれ違えるようなスペースがあるなら、そこで停車して待ちましょう」とアドバイスを送ります。“早く行きたいから”といってどんどん進んでしまうと、うまくすれ違えず結果的に時間がかかってしまうこともあります。

また、停車する際はできる限り左側に寄ってください。寄っているつもりでも、実はスペースが空いているケースも少なくありません。そのためにも、普段から運転する車の左側のタイヤがどこを走っているかを意識しましょう。

そして、すれ違うときは自分の車が斜めになっていないかを注意しましょう。「斜めだとそれだけ横幅を取りますから、相手の車が通りにくくなります。なるべく平行になるように左側に寄せて、停車できる技量があるといいですね」と解説します。

◆“狭い坂道”ですれ違う場合

マニュアル車の時代には、一度坂で停まると、再び上ろうとする際に後続車に衝突してしまう可能性があったので上り坂優先がマナーでしたが、現代の車はエンジンパワーがあり、ブレーキペダルを離してからも上り坂なら2秒間はブレーキが効く“ヒルスタートアシスト”搭載の車も増えています。さらに、大多数がオートマチック車で坂道発進も楽になっているため“譲りやすいほうが譲ればいい”という状況です。

そこで気を付けたいのは、対峙した相手ドライバーの考えです。特に、自分が下り坂側で上り坂側が年配のドライバーだった場合、かつての習慣から「上り坂が優先」という行動を取る人もいるかもしれません。車の動きや顔の表情などから相手の考えを察知して判断しましょう。

◆“サンキュー事故”を防ぐための心構え

譲り合いの場面でしばしば耳にする“サンキュー事故”とは、優先権がある車両が、優先権のない車両に通行を優先させたことで起こる事故のことで、例えば“右折しよう”と思っていた車が直進車に道を譲られて進んだところ、対向車の陰に隠れていた二輪車などにぶつかった、などのケースです。

ここで重要なのは、対向車が譲ってくれたからといって慌てて発進しないことです。菰田さんは「“陰から車、二輪車が来る”と思って運転してください」と注意喚起します。

多くの日本人は律儀で真面目です。車を運転していて右折しようとしているときに対向車が停まってくれたり、“お先にどうぞ”と合図してくれると、その善意を無駄にしないために“急いで右折しよう”と考えがちです。そんなとき、車の陰から車や二輪車が走ってくるかもしれません。右折した先の横断歩道で人が渡っている可能性もあります。

感謝の気持ちを持つことは大切ですが、常に“急がず・慌てず”の気持ちを忘れないでください。譲り合いの気持ちを胸に、上手な譲り合いテクニックを身に付けて、事故やトラブルを起こさないようにしましょう。

<番組概要>
番組名:JA共済 presents なるほど!交通安全
放送日時:毎週金曜 7:20〜7:27
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/koutsu/

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