顧客満足度調査を実施する株式会社oricon MEが、「2024年 電子コミックサービスランキング(総合型)(出版社)」と併せて発表した「電子コミックサービス利用実態データ」では、「電子コミックサービス」を無料で読んでいるか、有料で読んでいるかを聞いた「課金有無」や、サービスの「併用利用状況」などと共に、「マンガは『紙』派か『電子』派か」、「好きなマンガ作品」についても調査を行った。
電子コミックサービス有料利用、20代、60代が増加 〜電子コミックサービス利用実態データ■電子コミック利用者に聞く、マンガは「紙」?「電子」?:「紙」派が59%と半数以上、10代は約7割が「紙」派と回答
「紙と電子どちらでマンガを読むのが好みか」(単一回答)」の質問については、「紙」との回答が14.9%あり、「どちらかと言えば紙」の44.3%と合わせて「紙」派が59.2%という結果に。また、年代別でも全年代で「紙」派が半数以上と、約6割が「紙」での利用を好んでいることがわかった。なお最多は10代の69.5%で、約7割が「紙」と回答している。
また「電子」と回答した割合は、20代以降がそれぞれ4割前後で、最多は60代以上の45.0%という結果となった。
続いて「紙」と「電子」のそれぞれ好む理由について聞いてみたところ、「紙」派は「実際にページをめくる感覚を楽しみたいから」が48.1%と最多に。次いで「書棚に並べてコレクションしたいから(41.0%)」、「物としての所有感や本の質感を大切にしているから(40.8%)」が続いた。
その他では「長時間読んでも疲れないから」、「電源やバッテリーを気にすることなく読めるから」といった理由が上位に挙がっている。
一方の「電子」派は、「一台のデバイスで大量のマンガを持ち運べるから」が67.1%と最多。次に「すぐに購入でき、どこでも気軽に読めるから」の66.8%、「家のスペースを節約できるから」の64.5%と、この3点が6割を超え、4位以下を大きく引き離す結果となった。
その他では「電子書籍限定の割引やセールを利用できるから」、「プライバシーを保てるから」なども理由として上位に挙がっている。
■電子コミック利用者の好きなマンガ作品 TOP10
「今まで読んだマンガで最も好きなマンガはなにか(自由回答)」の質問には、『ONE PIECE』が490件と最も多く、次いで『SLAM DUNK』が299件、『ドラゴンボール』が291件との結果に。その他TOP10を見ても、長年にわたって愛され続けている作品が上位を占めている。
なお、TOP3作品それぞれの好きな理由を聞いたところ、『ONE PIECE』には、「キャラクターが魅力的でストーリーも面白い。長年連載しているのに、続きが気になって読みたくなる(30代・男性)」、「笑いあり、涙あり、友情あり、伏線ありで考えさせられる話も多く何回読んでも飽きない(30代・女性)」などの回答が得られた。
続いて『SLAM DUNK』には「SLAM DUNKを読んでバスケを始めて、いろいろな出会いがあり、良い思い出を作ることができた(40代・男性)」、「スポーツ漫画が好き。笑いあり、感動ありの青春も感じられるし、バスケに一生懸命になる主人公と周りの人物像や世界観が好き(50代・女性)」との回答が、『ドラゴンボール』には「孫悟空が好きだし、鳥山明先生の世界観が満載だから(40代・男性)」、「子どもの頃よく鳥山明先生の絵を真似して描いていました。悟空のボールを集める旅の話が好きだったし、ブルマの未来的な道具にワクワクし、ピラフ一味やレッドリボン軍などの敵キャラクターも魅力的だったから(40代・女性)」といった回答が寄せられた。
なお、最新の「2024年 電子コミックサービスランキング」では、「総合型」で【コミックシーモア】が3年ぶり2度目の総合1位。「出版社」では、講談社×pixiv共同開発の【Palcy(パルシィ)】と、集英社配信の【マンガMee】が同点総合1位で、【Palcy(パルシィ)】は初の総合1位、【マンガMee】は昨年に続き2年連続の総合1位となっている。