男性の装いで、数少ない装飾品といえる腕時計。長く使える定番品の中から、自分の個性を表現できるアイテムを選びたいものです。
今回は、人気の海外ブランド「ハミルトン(Hamilton)」の製品から、個性が光る定番モデル2機種を実機レビュー。その魅力をご紹介します。
●ハミルトンを象徴する2製品
ハミルトン は、1892年に米国のペンシルベニア州で創業した腕時計ブランド。20世紀以降の米国らしさを感じさせる製品が人気のブランドです。現在ではスイスに拠点を置き、世界最大の時計製造グループの「スウォッチ・グループ」に属しています。米国のスピリットに、スイスの製造技術を融合させた腕時計づくりが特色となっているわけです。
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今回レビューする2機種は、ハミルトンを象徴する定番シリーズとなる「ベンチュラ」と、「カーキ フィールド」の現行モデルです。まず、本記事でレビューする「ベンチュラ」 は、世界初の電池式腕時計として1957年に発売されて以来、基本デザインをほとんど変えずに製造されている名作です。三角形状のケースは、一目で本機を判別できる、アイコニックなポイントです。今回はシリーズ中で最もスタンダードな仕様の、シルバー色のケースにブラックのベルトを合わせたモデル(型番:H24411732)を実機レビューします。
後編記事でレビューする「カーキ フィールド」は、1960年代にハミルトンが米国陸軍向けに納品していたミリタリーウォッチをルーツとするフィールドモデルです。軍用モデルを起源に持つ腕時計らしく、質実剛健で実用本位な仕様が特徴です。ナイロンストラップ仕様の製品が“最もミリタリー感のある定番モデル”として有名ですが、後編記事では金属ブレスレット仕様の1本(型番:H69439131)をレビューします。
以下では、三角形状のケースがアイコニックな「ベンチュラ」のスタンダードモデルを実機レビューします。
●1950年代らしさが感じられるレトロモダンな外観
それでは、さっそく外観をチェックしていきましょう。本機でまず目を引くのは、腕時計としては独特な外形形状です。
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ベンチュラが登場した1950年代は、ほぼすべての腕時計が円形か四角形だった時代。ベンチュラのデザインはそうした固定観念を打ち破るもので、当時的な言い方をすれば、「前衛的な感覚」が感じられたはずです。ラグ部(ケースとベルトとの接続部)も独特なデザイン。1950年代らしい、レトロな美的感覚が感じられるポイントです。
発売当時に世界的なスターだった、ロック歌手のエルヴィス・プレスリーがベンチュラを愛用していたことも、ベンチュラの前衛性に華を添えるエピソードでしょう。なお本機は「メン・イン・ブラック」シリーズなどの映画にも登場しています。20世紀の華やかだった米国文化とのつながりが感じられる点も、本機の魅力です。
文字板面に目を移すと、インデックス(時指標)にはドット状の植字が施され、時分針の意匠はドレッシーな「ドルフィン形状」となります。前衛的な外形形状と、エレガントなディテールとを組み合わせたバランス感が、本機のデザインの妙だと言えるかもしれません。
世界初の電池式腕時計として登場したベンチュラ。本機もその伝統を受け継ぎ、電池式のムーブメント(現行モデルはクオーツ式)を搭載しています。シンプルに使える実用性の高さも、本機の魅力です。スイス製で、ケースはステンレス製となっており、5気圧防水です。ショッピングサイトでの実売価格は10万円台前半からとなっています。
●休日だけでなく、ビジネスシーンでも!
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本機と洋服との相性もチェックしてみましょう。休日シーンでのコーデ例としては、ベージュ系のニットとデニムを合わせた、シンプルなスタイルと合わせてみました。何気ないコーデですが、本機ならではの特徴的なデザインが、腕元にアクセントを添えてくれます。
ビジネスシーンを想定して本機と合わせたのは、ネイビーのジャージージャケットを基調とした、今日的なオフィススタイル。本機は幅が約32mmとやや控えめなサイズ感なので、(特殊な見た目ながら)腕時計の腕元への収まりも良好です。主張が強すぎないサイズ感なのでスーツやジャケットなどとの相性も良好な点は、本機を愛用する上でのポイントとなるでしょう。
●名作タイムピースを、あなたの日常に!
この記事では、ハミルトンのベンチュラの定番モデル(H24411732)を実機レビューしました。本機らしい外観の魅力だけでなく、案外と幅広い場面で活躍してくれる汎用性も見どころの1本でした。
70年に迫る歴史を持ちながら、手の届くプライスで購入可能な点も、本機の“良さ”でしょう。名作と呼べるタイムピースを、日常のお供にするのもおすすめです。
後編記事では、カーキ フィールド メカニカル H69439131をレビューします。