FC町田ゼルビアが京都サンガF.C.を迎えたホーム最終節、相馬勇紀のドリブル突破から奪ったゴールを最後まで守り抜き、暫定2位に浮上した。町田を率いる黒田剛監督は「ホーム最終節ということで選手・スタッフも気合いが入り、昨年同様に勝って終わりたい。最後はファン・サポーターを笑顔で送り出したいということで、選手たちが本来の町田のサッカー、失点をゼロで抑えて1点、2点を取って勝つサッカーをしっかりとやってくれた」と勝利を掴んだ町田イレブンを称賛した。
局面局面で激しいバトルが展開された一戦は、前半を終えてスコアレス。「鹿島、ガンバが勝っているという情報を伝えながら、ここで勝たなかったら順位が入れ替わる。ラスト1試合で大きく入れ替わることも想定できたので、必ず勝たないといけない」と指揮官は発破をかけた。そして迎えた67分、相馬の果敢な突破とクロスから最後は相手に当たってゴールイン。黒田監督は「ちょっとラッキーなゴールではあったと思いますが、(失点)ゼロでいっていたことがつながった。魂のゴールだったと思います」と称えた。相馬は「今日はプレスキックも芯に当たっていなかったですし、チャンスはかなり絡んでいたけど、最後がところが……。虎視眈々と仕留めようと秘めていたので、最後にいい結果が出て良かった」と振り返った。
これまでJ1昇格即優勝という事例はあるが、J1初挑戦でJ1初優勝となれば初の偉業だ。首位ヴィッセル神戸とは勝ち点3差で運命の最終節に臨む。黒田監督は「最後まで我々には希望が残されている。その希望に向かって、少ない可能性かもしれないですけど、最後のアウェイも勝って終われるように」と力を込めた。
J1最終節は12月8日(日)14時に全会場同時キックオフ。暫定2位の町田はアウェイで鹿島アントラーズ、首位神戸はホームで湘南ベルマーレ、明日ホームで北海道コンサドーレ札幌との第37節を戦う暫定3位のサンフレッチェ広島はアウェイでガンバ大阪と対戦する。