京都の師走恒例「吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」が1日、京都・南座で初日を迎えた。
昼の部は中村壱太郎によるオペラの名作「蝶々夫人」で幕を開けた。壱太郎は、11月29日の舞台稽古中に上顎および鼻骨骨折し休演となった片岡愛之助の5変化がみどころだった「大津絵道成寺」にも、代役として出演。藤娘、鷹匠(たかじょう)、座頭、船頭、鬼を務める大車輪の働きをみせた。急きょ引き受けた役にもかかわらず、見事な舞踊を披露し、ファンや関係者を安堵(あんど)させた。
夜の部では人間国宝の片岡仁左衛門が登場し、「元禄忠臣蔵 仙石屋敷」で大石内蔵助を演じた。内蔵助が仙石伯耆守にあだ討ちに至る心情や時の長さを語る場面、息子主税(ちから)との最後の別れ、死に向かう場面では温かい拍手に包まれた。
また、夜の部の「色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ) かさね」に出演予定だった愛之助の代役は、中村萬太郎が務めた。
公演は22日まで行われる。
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