モデルプレスのインタビューに応じた大橋和也&伊原六花(C)モデルプレス 【モデルプレス=2024/12/13】12月13日公開の映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」に出演するなにわ男子の大橋和也(おおはし・かずや/27)と女優の伊原六花(いはら・りっか/25)がモデルプレスらのインタビューに応じた。世界累計発行部数1,100万部を突破した廣嶋玲子・作、jyajya・絵(偕成社刊)による児童小説を実写化した本作で、映画オリジナルキャラクターに挑んだ2人。初共演の印象や、“変化”について感じていることなどを語ってもらった。
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◆「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」
本作は老若男女、幸運な人だけが辿り着ける、ふしぎな駄菓子屋“銭天堂”を舞台に、願いが叶う「ふしぎ駄菓子」を買った人々の顛末が描かれる。2013年に小説刊行がはじまると、子供たちの間で瞬く間に人気を博し、現在も継続刊行中で、2024年4月からはシリーズ新章もスタート。2020年からはアニメ映画化・テレビアニメ化、2023年には舞台化し反響を呼んでいる。
メガホンをとったのは、日本映画の鬼才・中田秀夫監督。そして “銭天堂”店主・紅子を天海祐希、謎の駄菓子屋“たたりめ堂”店主・よどみを上白石萌音が演じ、大橋は小学校の新米教師・等々力小太郎、伊原は小太郎が想いを寄せる大学時代の後輩で、ファッション雑誌の編集者・相田陽子をそれぞれ演じる。
◆大橋和也、伊原六花の役の変貌ぶりに素の驚き
― 大橋さんは小学校教師、伊原さんはファッション雑誌の編集者をそれぞれ演じていますが、役作りや演じた感想などについてお聞かせください。
大橋:僕は生徒役を演じたことは何回かあるのですが、先生役は初めてだったので、いつもは先生を見る側だったのが、先生として教壇に立って教室を見渡すとこんな感じなんやと不思議な気持ちになりました。生徒たちからの視線を一点に浴びるのでちょっと恥ずかしさもありつつ、“めちゃくちゃ可愛いや〜ん!”と思いながら演技していました(笑)。生徒役の子たちがほんまに可愛すぎて、「好きな子おんの〜?」と聞いたら「いるー!」と言っていて、「どんな子なん?」と聞いたら「勉強を教えてくれる」と答えてくれて、純粋で可愛いなと思いながらお話ししていました。
伊原:私は最初に台本を読んだ時に、陽子が途中から変化していく様が大きかったので、どこまで表現したらいいのかなと思っていたのですが、撮影前の本読みで、中田監督と「これくらいまで演じましょう」というお話ができて、さらに後半から撮っていく流れだったので、最初にラストが決められたのは大きかったなと思います。あとは今までで1番フィッティングをしたんじゃないかというくらい衣装を着たり、指輪のサイズを全指測ったりしたのも印象的でした。お洋服の振り幅がここまであると、お芝居も意外とやりすぎなくらいがマッチするのかなと撮影前から少しずつヒントがもらえて、役作りしやすかったです。
― 変貌した伊原さんが登場した時の大橋さんの驚きの表情が良かったですね(笑)。
大橋:あれはほんまに素でびっくりしたので、僕の素の表情ですね(笑)。伊原さんがどんなファッションで登場するのか知らなかったので、“こんな感じに変わるんや…”と思って衝撃を受けました(笑)。メイクもすごく濃くなっていてびっくりしました。
伊原:バブリーダンス以来の大きさのつけまつ毛をつけました(笑)。あのまぶたの重たさが、すごく懐かしい気持ちになりました。
― 大橋さんはデビュー後初の映画出演ですが、今回の出演経験を通して学んだことや中田監督から教わったことなどをお聞かせください。
大橋:舞台に出させてもらった経験があるのですが、舞台と映像作品では全然違うなと改めて思いました。僕は瞬きが多いので、それで1回撮影を止めることもあって、無表情でも瞬きひとつが大事なお芝居になって、観ている方に“この人は何を考えているのか”ということを伝えなきゃいけないんだなと思って、映像のお芝居も楽しいなと感じました。
中田監督は、ホラー系の作品を多く撮られている方なので、最初は怖い人なのかなと思っていたのですが(笑)、すごく気さくに話してくださる方で、お芝居のお話はもちろんですが、プライベートのお話もよくしていました。お家のお話とか、「昔のホラーはこうやって撮っていたんだよ」とか裏話をたくさんしてくださいました!
― 伊原さんも今回の作品を通して成長できた部分をお聞かせください。
伊原:中田監督は言葉で細かく伝えるというより、「もうちょっとテンションを上げて」とざっくりとした感覚で伝えてくださったので、私はそれがすごくやりやすかったです。中田監督が良いと感じた時は「はい、OK〜!」なのですが、多分そうでもない時は「はい〜!」みたいな感じでカットをかけるので、その時は「もう1回やらせてください」「今の大丈夫でしたか?」と言いました(笑)。
大橋:めっちゃわかる!僕も「もう1回やらせてください!」となりました(笑)。
伊原:今回の作品はリアルな悩みを抱えつつも、ファンタジー要素のある作品だったので、「普通だったらここまでしない」というブレーキをかけずに演じることができて、オーバーに演じても映像で通して見るとしっかりハマるということがすごく勉強になりました。新たな挑戦をすることができたので、次に活かしたいです。
― 大橋さんは、中田監督の感覚で伝えてくださる指示はすぐに理解できましたか?
大橋:いろいろな監督さんがいらっしゃるのですが、中田監督みたいに、0のものを1にしてくれるような、自分の中にあるものを引き出してくださるやり方はすごく勉強になりました。映画ではCGも加わって、自分が演じている時には想像もつかないような映像に仕上がっていて、僕はグリーンバックでお芝居をするのも初めてだったので、自分で想像しながら演じたり、ご一緒した天海さんにもいろいろ教わったりして、今までにない自分を出せたなと感じました。
◆大橋和也&伊原六花、初共演の印象 “関西出身”共通点で関西弁飛び出す
― お2人は今回が初共演ですが、お会いする前の印象や、初めてお会いした時の印象はいかがでしたか?
大橋:僕はバブリーダンスを見させてもらっていたので、ダンスのイメージがあったのですが、今回初めて共演させていただいて、お芝居でこんなに自分をオープンにできるなんてすごいなと思いました。
伊原:私はテレビで拝見させていただいている時から、朗らかでハッピーな方だなと思っていました。実際にご一緒してもその素敵な印象は変わらないままですが、共演して感じたのは、すごく繊細でいろいろなことに気づいて心配りができる方だなということです。たとえば何か指示が飛んできたら、すぐに「ありがとうございます!」と返事をしていて、大橋さんのその声で現場が明るくなるし、そういう気持ちって大事だなと気づかされました。
大橋:僕の性格的にもそうなのですが、関西人なので間が空くのが嫌なんですよね(笑)。スタッフさんが何か言ってくださった時に、ちょっとシーンとなるのが苦手で、その間を埋めたくなるし、撮影が始まる「30秒前です!」とかの掛け声も自分に言ってるんやろうなと思って、つい「は〜い!」と返事をしちゃいます(笑)。ずっと喋っておきたい感じがあります。
伊原:私も大阪出身で、普段は関西弁を出さないようにしているのですが、大橋さんと一緒にいるからか、「関西弁が出ている」とよく現場で言われていました(笑)。今も話していると自然と関西弁が出てきちゃいます(笑)。
大橋:僕も標準語の役だったのですが、現場で関西弁が出てしまって、何回か撮り直しました(笑)。
伊原:最後の大事なシーンで、「誰でも何かに頼る時はある」というセリフがあるのですが、2人とも関西弁のイントネーションになってしまって…(笑)。
大橋:お芝居で関西弁がつい出てしまうので、プライベートを標準語にしようかなとちょっと思ったのですが、思っただけで、無理でした(笑)。
◆大橋和也&伊原六花、“変化”を語る
― 原作やアニメを見ていても、紅子さんに選ばれる人は、“変わりたい”と思っている人たちだと思うのですが、お2人が表現者として変えたいと思っていることや、変わらずにいたいと思っていることなど“変化”についてや、今回の作品で学んだ教訓があればお聞かせください。
大橋:僕は自分の性格など中身的な部分はそこまで変えたくないなと思っているのですが、歌やダンス、お芝居など、多方面でお仕事がしたいので、その環境はどんどん変えて挑戦していきたいなという思いがあります。今回の映画では、子供も大人も、いろいろなことに対しての教訓を学ぶことができると作品だと思います。僕のセリフにもあるのですが、やっぱり未来は自分自身で変えないといけないなと思います。時には人に頼ることも大切だし、自分で勇気を持って変わることはすごく難しいですが、その一歩を踏み出すことが大切だなと思いました。
伊原:大橋さんが、「お芝居で自分をオープンにしていた」と言ってくださいましたが、私は高校時代にダンス部のキャプテンをやっていたからか、これまでは完成形じゃない姿を見せるのが恥ずかしいというか、かっこつけてしまうことが多かったんです。でもお仕事でいろいろな方たちと出会って、できないことをちゃんと言ったり、できなくてもとりあえずやってみたり、その過程を見せるのがすごく人間らしくて魅力的で惹かれる自分がいることに気づきました。もちろん全てをこなせる完璧さもかっこいいとは思いますが、できないことに対しても怖がらないように変わりたいし、できないところも見せられるように変わっていきたいなと思っています。
変わりたくないところは、人が好きで結構すぐに信じちゃうところです(笑)。初めて東京に来た時、渋谷で友達と待ち合わせをしていたら男の人が近づいてきて、「僕はこういう活動をしていてお金が必要です。LINEを登録してくれたら、自動的にお金が送られる仕組みになっています」と説明されて、すごい活動をしている方だなと思ってLINEを交換してしまったことがあります(笑)。あとは道端で「お金が1000円足りません」というおばあさんにもお金を渡してしまったことがあって、母親から「ほんまにツボだけは買わんといてな」と言われました(笑)。でも他人を疑い続けるのは悲しいので、人が好きで信じるところは、ほどほどに変わらずにいたいなと思っています。
― 伊原さんは、良い人すぎてよどみの誘惑には引っかからないかもしれないですね。
伊原:でも逆によどみのことも良い人だと思って、誘われたら信じちゃいそうです(笑)。「え、後払いでいいの?」みたいな(笑)。
大橋:それは危ない(笑)。
◆インタビューこぼれ話
なにわ男子のアジアツアー台北公演が終了し、帰国後の翌日に実施したインタビュー。大橋に「まだ台湾モードですか?」と尋ねると、疲れた素振りは一切見せず「もう切り替えました!切り替えが大事なので!」と笑顔で答えていた。
撮影時には、ファンタジーな映画の世界観ならではのキュートなポーズをリクエスト。銭天堂に出てくる招き猫をモチーフにした“猫耳ポーズ”では息ピッタリに応じてくれた2人。ソロカットの撮影では大橋が1シャッターごとに1ポーズを繰り出すプロ魂を見せ、現場では「すごい!さすが!」と拍手が沸き起こった。伊原も負けじと「アイドルポーズを教えてください!」と大橋に聞く場面もあり、終始笑顔に包まれた和やかな雰囲気での撮影となった。(modelpress編集部)
◆大橋和也(おおはし・かずや)プロフィール
1997年8月9日生まれ、福岡県出身。2009年4月3日より関西ジュニアとして活動開始。2018年10月より結成されたなにわ男子のメンバーに選ばれ、2021年11月12日に「初心LOVE(うぶらぶ)」でCDデビューを果たす。今年10月期に放送されたテレビ朝日系ドラマ「民王R」にレギュラー出演。12月13日公開の映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」でデビュー後映画初出演。現在なにわ男子としてグループ初のアジアツアー「Naniwa Danshi ASIA TOUR 2024+2025 '+Alpha'」を開催中。
◆伊原六花(いはら・りっか)プロフィール
1999年6月2日生まれ、大阪府出身。幼少期からバレエやミュージカルなど演劇の習い事に従事し、2015年より登美丘高校に入学、ダンス部に入部。キャプテンとして輝かしい経歴を残し、自身がセンターを務めた「バブリーダンス」は2017年大きな話題となり、多くのメディアに取り上げられた。2018年、高校卒業を機に芸能界へ本格デビュー。7月期放送のTBS系金曜ドラマ「チア☆ダン」でドラマ初出演を果たした。近年の主な出演作は、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」、TBS系火曜ドラマ「マイ・セカンド・アオハル」、日本テレビドラマDEEP「肝臓を奪われた妻」など。
◆スタッフクレジット
<大橋和也>
スタイリスト:大内美里
ヘアメイク:花井菜緒(JOUER)
<伊原六花>
スタイリスト:椎名倉平
ヘアメイク:面下伸一(FACCIA)
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