西武ホールディングス(HD)の西山隆一郎社長は13日にインタビューに応じ、2026年度までに品川プリンスホテル(東京都港区)の改装に着手すると明らかにした。赤坂プリンスホテル跡地に建設した複合施設の売却益の一部を改修費用に充てる。長野県軽井沢町などリゾート地の再開発にも取り組む。
西山氏は、ビジネス客や訪日客らが行き交うJR品川駅の周辺エリアについて「日本の玄関口だ」と指摘。駅前に立地する品プリ4棟を5年程度かけて段階的に刷新する方針を示した。品プリは「プリンスホテルの中でも収益貢献が大きい」といい、赤プリ跡地ビルの売却益のうち、約500億円を品プリなど主要ホテルの改修費用に充てる。
リゾート地については軽井沢町の他、神奈川県箱根町や北海道富良野市、栃木県日光市エリアなどの再開発に投資する。西山氏は「訪日客と日本人客のどちらにも喜んでもらいたい」と語り、デジタルトランスフォーメーション(DX)を活用した効率的な施設運営ときめ細やかな日本流のおもてなしで他社と差別化する考えを示した。