辻仁成氏、元妻中山美穂さんの葬儀の日に「自分の世界に閉じこもるのに…」と公式ブログに記す

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2024年12月13日 21:51  日刊スポーツ

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辻仁成(2018年2月撮影)

芥川賞作家でミュージシャンの辻仁成氏(65)が12日、自身の公式ブログを更新。54歳の若さで6日に不慮の事故で亡くなった元妻の中山美穂さんの葬儀が行われた日にブログを更新した。


フランスごはん日記「窓をあけ、穏やかなノルマンディの海を眺めながら」と題した文章をアップ。


「某月某日、今日はずっと海を見ていた。ノルマンディの曇り空を眺めながら、油絵を何枚か描いた。(何枚か、というのは、スケッチのような、ラフな下書きのようなもの、完成には程遠いもの)空と海の境目のあまりはっきりとしないあたりを眺めているのが落ち着くのだった」と書き出した。


続けて「いや、正確には、もわもわ、落ち着かないのだけれど、でも、海と空の境目って、色が混ざり合って、感情が漂流しているような不思議なニュアンスがあり、そこを凝視して、カンバスに色を叩いていると、とんとんとん、心をタップされているような感じになる」とした上で「ドレミファソラシドのような音階がきれいに分かれていることを、『平均律』というのだけれど、そういう絵を描いたのだった。自分の世界に閉じこもるのに、絵を描く行為は悪くない」とつづった。


さらに「何をしていいのか、あまりよくわからない時に、絵を描くと、好きな世界が生まれる。そういう気分の時、小説は気が進まないのだけれど、絵は、心を無にしてくれる。空と海の境目は、今日の気分にちょうどいい。窓をあけ、目の前に広がる英仏海峡のあいまいな境界線を睨みつけ、そこから喚起されるイメージを白いカンバスに好きなだけ、広げてみた」と記述。最後に「絵は無になる、と描いたが、寝ている時に夢を見るような感じで勝手に脳が動いて、隠している感情を表に出そうとしてくることもある。そういう時に絵筆が止まって、しばらく、塗りたくられた油絵の上で、過去とかが、錯そうするのだった」と締めくくった。


辻氏と中山さんは2002年(平14)6月に交際8カ月で結婚。03年にパリに移住して、04年1月に長男が生まれたが、14年7月8日に離婚した。


12日には家族葬が行われ、家族と事務所関係者のみが参列した。妹で女優の中山忍(51)が喪主を務め、長男(20)もフランスから駆けつけた。深紅のダリアなど式場全体が花に包まれ、一時代を築いたアイドルの旅立ちを見送った。来年に「お別れの会」を行う予定。

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