U−21ドイツ代表FWユスファ・ムココの年齢詐称疑惑が再燃している。13日、ドイツメディア『SPORT1』が同『ビルト』を引用して報じた。
2004年11月20日のカメルーンのヤウンデで生まれたとされるムココは、幼少期にドイツへ移住。ドルトムントの育成年代で圧倒的な成績を残して“神童”と持て囃され、2020年11月21日にブンデスリーガ最年少記録を更新する「16歳1日」でトップチームデビューを飾った。
2022年11月にはドイツのA代表でもデビュー。しかし、近年は伸び悩んでおり、今シーズンは買い取りオプションが付いた期限付き移籍でニースに加入している。
そんなムココは、以前から年齢詐称の疑惑がたびたび浮上している。昨年にはムココが2000年7月19日生まれであることを記録した“新たな出生証明書”が発見されたものの、その真偽は不明だった。また、同選手の実父についても、実父とされてきたジョセフ・ムココ氏ではなく、現地のタクシー運転手であるウスマヌ・モハマドゥ氏である可能性が指摘されていた。
そんななか、ジョゼフ氏が宣誓供述でムココの実父ではないことを明言したという。報道によると同氏は、「虚偽の宣誓をすることは犯罪行為であることを承知の上で、私は宣誓に代えて宣言します。ユスファ・ムココは私と妻マリー・ムココの実子ではありません。また、2004年11月20日にカメルーンのヤウンデで生まれたものでもありません」と、ムココの出生にまつわる公的文書の偽造について認めた模様だ。
これまで反対の主張を行ってきたジョセフ氏だが、「ヤウンデでユスファ・ムココに偽の出生証明書を発行させました。私はそれを持って大使館に行き、彼にパスポートを取得させ、息子としてドイツに連れて行きました。実際は2000年7月19日生まれです。私たちは彼を4歳若くしました。今は2004年11月20日生まれです」と言葉を続け、ムココが20歳ではなく、実際には24歳であると証言したようだ。
なお、保有元のドルトムントは『SPORT1』の取材に対し、「彼の実の両親は、ドイツの公的機関が発行した身分証明書と出生証明書まで遡ることができます。これらの書類は現在でも有効であり、国内外を問わずクラブや、もちろんU−21ドイツ代表のような年代別チームのプレー認可の基礎となっている」と、公的記録を元にムココを20歳として扱っていることを強調した。