「山の名探偵」が3強撃破の“名推理”だ。第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(来年1月2、3日)で49年連続94度目の出場となる早大が14日、埼玉県内で会見。前回5区で区間6位の力走をみせた工藤慎作(2年)が「タイムでも順位でも昨年より上を狙っていきたい」と2年連続の山登りへ決意した。
名字とメガネ姿と登りの強さから、入部当初から人気漫画「名探偵コナン」にちなみ「山の名探偵」と呼ばれた。初の箱根路でのインパクトで広く知られ「とてもうれしい。これからも愛される愛称であってほしい」と歓迎する。今季は出雲で6区2位、全日本で8区3位と平地でも実力を証明し、勢いに乗る。
就任3季目の花田勝彦監督も「(エース)山口(智)の次に強い」と太鼓判を押す。11年大会以来、優勝から遠ざかるチームが掲げる3位以内へ。青学大、駒大、国学院大の3強に挑む構図で「4区が終わって先頭が見える位置で工藤に渡ったら面白い。往路を3番以内で」と見込んだ。
工藤自身は、山登りの先に夢を見る。幼少期から大ファンの、元ロッテで本紙評論家の里崎智也さんとの対面だ。前回大会直後にSNSで反応してくれ、届いたサイン色紙は宝物に。「まだお会いできる実力にない。対談などに呼んでもらえるには、結果を出していかないと」。28年ロサンゼルス五輪でのマラソン出場も見据える。近年、名門の難題だった山登りを“解決”し、さらなる高みへ駆け上っていく。【阿部健吾】
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