中山競馬場で12月22日(日)に行われる有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)。史上3頭目の秋古馬三冠を狙うドウデュース、今年のダービー馬ダノンデサイルをはじめ、グランプリレースにふさわしい好メンバーが集った。1年間の総決算と称されるビッグレースでかつて生まれた記録とは。調教師の勝利数にスポットを当て、ベスト3を紹介する。
複数回、同レースで勝利しているトレーナーは13人いる。
■4勝 池江泰寿師
今年もソウルラッシュでマイルCSを制すなど、JRAGI・23勝を挙げている現役の名伯楽が1位。09年にドリームジャーニーで春秋グランプリ制覇および有馬記念初Vを飾ると、11年と13年に同馬の全弟にあたるオルフェーヴルで勝利した。16年には同年の菊花賞馬サトノダイヤモンドで挑み、キタサンブラックらを破って歴代最多の4勝をマークしている。
■3勝 二本柳俊夫師、大久保正陽師、藤沢和雄師
二本柳師は1958年にオンワードゼアで勝利。次の白星まで約20年の時が空いたが、80年にホウヨウボーイ、81年にアンバーシャダイと、異なる馬で連覇を達成した。大久保師は90年代に活躍。92年に15番人気のメジロパーマーで春秋グランプリ制覇を決めると、94年には同年の三冠馬ナリタブライアンで2勝目。97年にはシルクジャスティスで勝利した。
藤沢師は00年代初めに3勝を飾っている。02年にシンボリクリスエスで初勝利を飾ると、翌年には同馬でコースレコードかつ、9馬身差のJRAGI史上最大着差V。04年にはゼンノロブロイで秋古馬三冠を達成し、歴代2位タイの3勝となっている。
■2勝 尾形藤吉師、尾形充弘師、野平省三師、野平祐二師ら9人
2勝した調教師は9人いる。競馬界で幾多の功績を挙げ、「大尾形」と称される尾形藤吉師は57年ハクチカラ、66年にコレヒデで勝利。藤吉の孫にあたる尾形充弘師も98年、99年にグラスワンダーで連覇している。また、スピードシンボリで69年、70年に制した野平省三師の次男・野平祐二師は、84年、85年にシンボリルドルフで勝った。ほかには、池江泰寿師の父にあたる池江泰郎師。オグリキャップで88年、90年に制した瀬戸口勉師など。
今年は3人のトレーナーに2勝目のチャンス。ハヤヤッコで挑む国枝栄師は、07年にマツリダゴッホで制して以来、17年ぶりの制覇がかかる。木村哲也師はレガレイラで、22年イクイノックスに続く2勝目を狙う。そして、友道康夫師はドウデュースで秋古馬三冠と、調教師としては5例目の連覇にチャレンジする。
【有馬記念で2勝以上のトレーナー】(敬称略)
■4勝
池江泰寿
■3勝
二本柳俊夫
大久保正陽
藤沢和雄
■2勝
尾形藤吉
稗田敏男
松山吉三郎
野平省三
浅野武志
野平祐二
池江泰郎
瀬戸口勉
尾形充弘