アル・イテハドに所属する元フランス代表FWカリム・ベンゼマに現役引退の可能性が浮上しているようだ。16日、スペインメディア『Relevo』やイギリス紙『デイリーメール』が伝えている。
現在36歳のベンゼマは母国の名門リヨンで頭角を表し、2009年夏に加入したレアル・マドリードでは14年間に渡って前線の主軸として活躍。公式戦648試合で積み上げた通算ゴール数は「354」にまで上り、5度のチャンピオンズリーグ(CL)制覇を含む合計25個ものタイトル獲得に貢献した。2022年には世界最高のサッカー選手に贈られるバロンドールを34歳にして初受賞。昨年夏からはサウジアラビアのアル・イテハドでプレーしている。
アル・イテハドでもここまで公式戦通算40試合で23ゴールをマークしているベンゼマだが、今シーズン限りで輝かしい現役生活に終止符を打つ可能性が浮上しているようだ。報道によると、クラブとの現行契約を2026年6月末まで残している同選手は、すでに現役引退について考えており、今シーズン終了後にスパイクを脱ぐことすら検討しているという。その背景には、新天地でのタフなシーズンを過ごした精神的疲労や中東の生活への適応に苦戦していることなどがあると報じられている。
なお、ベンゼマは慣れ親しんだマドリードへの帰還を希望しており、古巣レアル・マドリードとは現役引退後にアンバサダー契約を締結することで合意に達している模様。クラブ側は中東地域のマーケティングを推進する上で、ベンゼマのアンバサダー就任が適切であると認識しているようだ。一方、アル・イテハドは巨額の人件費を節約できるため、今シーズン終了後の同選手の現役引退を必ずしも悪いものとは捉えていないという。