12月17日、日本シーゲイトが「AI時代におけるデータストレージの役割と事業展望」と題する発表会を開催した。
●2028年には現在の3倍近い約400ZBまでデータ量が増える見込み
Seagate アジア太平洋地域および日本営業統括バイスプレジデントの新妻太氏が、直近(2024年7月〜9月)の業績について触れつつ、「2025年第1四半期では、HDDの総出荷量の90%を超える128EB(エクサバイト/約1億3421万7728TB)が大容量HDDで、これはクラウドの需要の強さと、従来型サーバの記録的なストレージ容量の増加というトレンドが反映している」とし、「eコマースやソーシャルメディアなどで動画コンテンツの消費が増加しており、動画コンテンツの分析やデータ保持期間の長期化という動きも受けている。また監視用途のクラウドストレージも増えている」と分析した。
新妻氏は2024年の初めに発表した「Mozaic 3+」プラットフォームについて触れ、「Mozaic 3+の高い記録密度は、同じデータセンターの専有面積に対してストレージの容量が3倍に、テラバイトアあたりの電力効率が2.6倍になり、同時にカーボン排出量も大きく削減する。これは生成AIの普及やAIデータの保存/保護などを担うデータセンターにとって非常に重要なポイントとなる」とアピールした。
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また今後、世界規模でデータ量が増大し、2028年には約394ZB(ゼタバイト/約4230億5427万8656TB)と、これまでの3倍近い値に増加すると見ているとし、「IoTデバイスの普及や生成AIの利用でデータ量は加速度的に増えている。このように増え続けるデータ量に対し、利用可能なストレージの成長が追いついていない」と指摘する。
このような中で同社は、「このギャップを埋めるべく積極的な容量計画が重要であり、そこにはイノベーションも必要になる。AIの急成長もあるが、規模だけでなくデータへの信頼性も求められている」と2025年の抱負を語った。
なお、Mosaic 3+の現状について「クラウド事業者による評価段階にあり、今後量産に入る予定だ。HDDの技術革新において他社よりも先行しているが、品質の安定化に時間がかかっている」と説明した。
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