12月16日に突如としてサービスを開始したSNS「mixi2」。リリースから二日経ってもなお、Xではトレンド入りを続けていることからも、注目度の高さがうかがえます。
XやThreads、Blueskyといった他のSNSと似て非なるmixi2について、がっつり触ってみた筆者が仕様をレビューしていきます。
まずは登録方法について。mixi2アプリをiOSまたはAndroid搭載端末にインストールしましょう。Webブラウザ版は今のところ用意されていないため、ダウンロードが必須となります。
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また、mixi2は完全招待制となっており、利用を開始するにはすでにmixi2を利用している誰かから招待を受ける必要があります。
とはいえ必ずしも知り合いである必要はなく、招待のURLさえあればそこから登録可能。おたくま経済新聞の公式Xでも、12月23日までの招待URLを投稿しているので、すぐに始めたい方はそこから招待を受けると良いでしょう。
招待リンクからアクセスすると、まずは18歳以上であることの確認と、利用規約への同意を求められます。続けてメールアドレスを入力し、送られてきた認証コードを照合。ユーザー名、ユーザーID、プロフィール画像の設定が完了すれば、登録完了。本名や住所、電話番号といった個人情報の入力はなく、比較的容易と言える登録方法です。
ちなみに、同一のメールアドレスで3つまでアカウントを作ることが出来ます。メインアカウント、サブアカウントなど使い分けたい方にとっては、何度も登録を繰り返す必要がないので、ありがたい仕様と言えそうです。
なお、一度作成したアカウントを個別削除する方法は今のところなく、ユーザーIDの変更も不可となっているので、登録の際は注意しましょう。
利用に際し、今のところ有料プランはなく、全てのユーザーがさまざまな機能を無料で使用可能。あらゆる意味で平等なSNSとなっています。
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ホーム画面にはアカウント名や自己紹介が表示され、あわせてフォロー数フォロワー数が表示。「マイミク」表記でなくなっているところは、旧mixiユーザーとしてはちょっとだけ寂しさを感じるところ。
気になるユーザーを「フォロー」することや「フォロー解除」することはもちろん、「ミュート」や「ブロック」、いわゆる「ブロ解」することも可能で、この辺りはXに似た性質を持っていると言えそう。フォロワー以外に投稿を見られなくする、いわゆる「鍵アカ」にすることも可能です。
他のユーザーにDMを送ることも可能となっていますが、フォローされていない相手に送る場合は、メッセージリクエストに応じてもらう必要があります。メッセージを受け取る側も、知らない人とやり取りをすることを避けられるので、迷惑なDMに悩まされることも少なくなるでしょう。
投稿は「ポスト」とよばれ、XやBlueskyのような短文テキストを投稿することができ、メンションやタグ付けをして投稿することも可能です。
投稿できる文字数は149.3文字(実質149文字)までで、画像は4枚まで、動画は60秒までのものが添付可能ですが、1日にアップできる容量は1GBまでと限りがあるので、連投には注意しましょう。
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ちなみに149.3という数字は、反対から読むと3.941(ミクシィ)と読めるからなのだとか。遊びゴコロを感じる仕様です。
また、閲覧に注意が必要な画像はセンシティブフィルターを付けて投稿することが出来ます。その際表示されるメッセージは「覚悟して見る」……。原則自己責任で、覚悟を決めて閲覧するようにしましょう。
投稿に関する大きな特徴と言えば、「エモテキ」機能でしょう。これは文字を動かせる機能で、巨大化したり、跳ねさせたり、エフェクトを付けたりと、様々な効果を付与することが可能。絵文字や顔文字以上に、投稿に込めた感情をより明確に表現することができます。
加えて、投稿に対しての反応としてリポスト、返信、いいねのほか「リアクション」を用意。絵文字やアルファベット、短文の日本語など、あらかじめ指定されたものの中から反応を選ぶことで、「いいね」だけでは伝わらない意図や感想を投稿につけることが可能となっています。
こうした機能は、DiscordやMisskeyでも同様のものが見られましたが、mixi2のものはいずれも汎用性の高いチョイス。カスタム絵文字については、一部の機能を後述のコミュニティ内でのみ作成可能です。ちなみにいいねやリアクションは、第三者からは誰が行ったのかはわからない仕様となっているため、気兼ねなく反応を残していきましょう。
一方、リアクション機能が充実していることで、返信がリアクションで完結してしまう懸念も。他のSNSと比較して、投稿を介した言葉のコミュニケーションは、生まれにくいと言えるかもしれません。
旧mixiでもお馴染みだった「コミュニティ」機能は、mixi2においても同様の機能が備わっています。
ローンチからまだ二日しか経過していないにもかかわらず、検索するとすでにさまざまなコミュニティが立ち上がっていることがわかります。気になるコミュニティがあれば参加し、なければ自分で立ち上げてみるのも良いでしょう。
知らない人が急にコミュニティに入ってくることに不安のある方は、参加を承認制にすることができ、ポスト権限を管理人のみにすることも可能。ただし、これらを一度選択すると設定を戻すことが出来ないので、慎重に判断しましょう。
また、コミュニティ内では「イベント」の登録も可能で、オフ会を開催する際や、同じアニメ作品やスポーツ中継を同時に見ながら投稿したりといったことも。アイデア次第でいろいろな使い方が出来そうです。
投稿はXやThreadsのように、タイムラインに蓄積されていく形となりますが、異なるのはフォローしているアカウントの表示がデフォルトとなっていること。タブの切り替えは不要です。
さらに、表示は基本的に時系列順となっており、友人知人の間で盛り上がっている話題を順に追うことが出来ます。自分にとって必要な情報だけを収集できるのは、「繋がった人、繋がりたい人との関係性を深められる」ことを目指す、というmixi2にぴったりの仕様と言えそう。
なお、デフォルトの「フォロー」タブのほか、「発見」タブに切り替え可能で、こちらはフォロー外で、共通の話題を持っていそうな方の投稿が優先的に表示される仕様となっているようです。フォローする人を探したい場合は、「発見」タブのほうも覗いてみると良いでしょう。
また、タイムライン上に広告が表示されないのも、SNSに快適さを求める方にとってはありがたい仕様と言えそう。もちろん今後変更となる可能性もありますが……。
細かい問題点はいくつかあるものの、ローンチしたばかりであることを差し引いても、今のままで十分使いやすいと言えるSNSでしょう。
他のSNSと異なり、広範囲に発信するのではなく、より身近な人、関係を深めたい人とのコミュニケーションに特化した内容で、正直「こういうのを求めていた」という感想。さすがは長年のSNS運営ノウハウを持つMIXIです。
国産SNSとして、日本国内で覇権を握れるSNSになり得るかも。ぜひ今の使いやすさはそのままに、ユーザーファーストなSNSであり続けてほしいものです。
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2024121807.html
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