「小学6年生なんだから現実を見ろ」「サンタクロースはいない」牧師の授業に子供たちが泣き崩れる(英)

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2024年12月18日 21:00  Techinsight Japan

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英ハンプシャー州にある「リー・オン・ザ・ソレント小学校」で行われた牧師の授業に、保護者からの苦情が殺到した(『Express.co.uk 「Vicar accused of ruining Christmas by telling tearful year 6 pupils Santa isn’t real」(Image: Malcolm Wells/pictureexclusive.com)』より)
―サンタクロース否定の授業に子供たちが泣き崩れる

あなたは、あるいはあなたの子供は、何歳までサンタクロースを信じていただろうか? 「薄々いないことは感づいていたけれど、信じていたかった」「夜中に枕元にプレゼントを置く親と目が合ってしまって気まずかった」「カーネルおじさんがサンタだと思っていた」「恋人がサンタクロースー、本当はー」――人それぞれ、サンタにまつわるエピソードは尽きない。イギリスでは、子供がサンタを信じなくなる年齢は一般的に8歳前後とされている。しかしある調査では、34%の人々が「今でもサンタを信じたい」と願っているという結果が出ている。

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―クリスマス直前の「衝撃の授業」

12月初旬、クリスマスを目前に控えたイギリス南西部ハンプシャー州の「リー・オン・ザ・ソレント小学校」で、地元教会のポール・チェンバレン牧師(Paul Chamberlain)が10歳と11歳の児童を対象に宗教教育の授業を行っていた。

キリスト降誕について話していたチェンバレン牧師は、突然こう言い放った。

「君たちは小学6年生だ。現実を見よう。サンタクロースなんて存在しないんだ。」

さらに畳みかけるように、
「クリスマスイブにサンタのために置いておくクッキーを食べているのは、君たちの両親なんだよ。」

これを聞いた児童は続々と泣き崩れた。

―保護者たちの怒りと学校の対応

この件は瞬く間に広がり、保護者からは苦情が殺到した。ある親は憤りを隠せずにこう語った。

「どうすれば子供の気持ちを元に戻せるのか分からない。本当にひどいことだと思う。」

教師たちはすぐに動き出し、子供たちのために「リー・オン・ザ・ソレントは信じる」と書かれたバッジを手作りし、サンタクロースを信じていた子供たちの心のケアに努めている。また、学校側は保護者に対し「クリスマスの物語や伝説はすべて真実です」とメールを送信するなど、必死の対応を続けている。

―「クリスマスの魔法」の夢を壊した牧師の謝罪

チェンバレン牧師はその後、自らの発言を「大きな判断ミスだった」と認め、児童たちに手紙を書いて謝罪した。

同地区の教会の広報担当者も事態を重く受け止め、こう説明した。

「チェンバレン牧師は心から詫び、自らの発言が不適切であったと認めました。学校と教区も協力してこの問題に取り組んでいます。」


―大人たちが守る「クリスマスの魔法」

ある母親は、「今年のクリスマスはできる限り子供たちに魔法をかけ続けたい」と話す。一方、別の保護者は授業の影響をこう振り返った。

「授業中、子供たちは次々に泣き出し、結果的に多くの親が真実を告げざるを得なくなった。こんなことは間違っている。」

―世間の声:「サンタは心の中にいる」

このニュースが報じられると、SNSやニュースサイトには多くの反響が寄せられた。

あるユーザーは牧師の行動を批判しつつ、子供たちを気遣った。

「子供の純粋な気持ちを壊すなんて、クリスマスの精神に反している。サンタクロースは『心の中』にいるんだよ。」

一方で、冷静な意見も見られる。

「小学校6年生なら牧師の言う通り『現実を知る時期』かもしれない。ただ、大人がそれを教えるならもっと優しさを持つべきだ。」

また、クリスマスに関する個人的な思い出を語る人も多かった。

「私も小さい頃、枕元でプレゼントを置く母と目が合ってしまったことがある。でも、サンタは『親が魔法をかけてくれる存在』だと思っている。」

中にはユーモアを交えたコメントも。

「カーネルおじさんがサンタだと思っていた私の幼少期。誰も傷つけず、みんなハッピーだったよ。」

さらに、イギリスだけでなく世界中のクリスマス文化にも触れた声があった。

「サンタは世界共通の魔法だ。大人になっても信じ続ける人がいるのは素敵なことだと思う。」

―大人たちに求められる「クリスマスの魔法の使い方」

この騒動を通して浮き彫りになったのは、「子供の夢をどう守るか」という大人たちの役割だ。世間からは牧師の「現実を見よ」という発言に対する批判とともに、「子供たちの心を守るべきだった」という意見が多く寄せられている。

子供たちにとってサンタクロースは、単なる「人物」ではなく、「夢」や「希望」の象徴だ。クリスマスの夜、彼らの笑顔のために魔法をかけ続けるのは、やはり大人たちの役目なのだろう。

騒動の影響が完全に収まるには時間がかかりそうだが、リー・オン・ザ・ソレントの教師や保護者たちは「クリスマスの魔法」を取り戻すために必死の努力を続けている。

果たして、今年のクリスマスも子供たちのもとにサンタクロースはやって来るのか――。

画像は『Express.co.uk 「Vicar accused of ruining Christmas by telling tearful year 6 pupils Santa isn’t real」(Image: Malcolm Wells/pictureexclusive.com)(Image: Paul Jacobs/pictureexclusive.com)』より
(TechinsightJapan編集部 八田理子)

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