1人で行うか多人数で持ち寄るかを問わず、ブレーンストーミング(※複数の参加者が意見やアイデアを出し合い視点や解決策を模索するアプローチのこと)のような手法をして断片的な意見やアイデアが大量に集まった際に、その情報の山を整理していくのは、意外と手間のかかる作業だ。
一方、ChatGPTを駆使すれば、大量の情報について特徴や関係性をもとに、手早くグループ分けできる。今回は、そうしたChatGPTの使い方について実際の活用イメージを深めていきたい。
●ブレーンストーミングをする
そもそも、ChatGPTを使えば、特定のテーマに関して、一瞬でブレーンストーミングを行える。例えば「夏の暑さ対策について、ブレーンストーミングでアイデアを大量に出してください」とChatGPTに指示すれば、カテゴリーごとに箇条書きで基本的な視点やアイデアをすぐに用意できる。
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具体的には「冷却グッズの使用」や「エアコンや扇風機の活用」など10個のカテゴリーごとに、箇条書きのアイデアが生成された。もし、ユーザーが一人で考えるとなると、すぐには思い付かないような視点も含まれていると感じる。
以下の検証では、こうして出力したアイデアをそのまま活用していくが、実際には、こうして作成した基本的な視点を把握しつつ、さらに人力で視点やアイデアを加筆するのが効果的なアプローチとなるだろう。
●4つのグループに整理してみる
こうしたブレーンストーミング的手法で集まった視点やアイデアは、そのままの形では使いづらい。そこで、まずはいくつかのグループに整理することで、より理解しやすい情報に整えよう。ここでは「これらの要素を、特徴や関係性などに基づいて、4つのグループに分類してください」と指示をした。
これで、膨大な箇条書きがあっという間に、(1)冷却グッズ・テクノロジー(2)住まいや衣類の改善(3)水分補給/食事、(4)外出時の対策・体のケア──の4つのカテゴリーに整理された。どのカテゴリーのアイデアが足りていないのか、どの視点やアプローチに可能性があるのか、などを把握しやすくなった。
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なお、箇条書きのデータをファイルで別に用意している場合、コピー&ペーストでChatGPTのプロンプトに入力するのが最も手っ取り早い。また、もしファイルのままアップロードして解析させたい場合には、有料プランのChatGPT Plusを契約し、「GPT-4」か「GPT-4o」を選択して、プロンプトボックスの左にあるクリップのアイコンをクリックすれば、ファイルをアップロードして指示できるので覚えておこう。
●視点やアイデアの発展のヒントも探る
さらに、整理した情報をビジネスシーンなどでさらに活用するため、アイデアを発展させる糸口も探してみたい。例えば、ChatGPTに「整理した情報を基に、ビジネスアイデアを3つ考えて」と指示したところ、以下のような回答が生成された。
具体的には、(1)スマート冷却システムの提供(2)冷却グッズとエコ製品の通販サイト(3)暑さ対策のコンサルティングサービス、という3つが挙げられていた。
おそらく、これらのアイデア自体はそのまま実用できる企画にはならないだろうが、数分でこれだけの情報とアイデアをまとめられるアプローチには、可能性を感じる。ぜひおのおのの想定用途の中で、こうした活用方法を試してみてほしい。
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