投資のプロが初めて「損切り」したのはいつ?苦い経験から得た大事な考え方とは

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2024年12月19日 12:21  All About

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みなさんから寄せられたお金に関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんとマネーライターの清水京武さんが答えてくださいました。今回は、お二人が初めての損切りした時の心境や相場状況について、お話いただきました。
みなさんから寄せられた新NISAに関するさまざまな疑問に、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんとマネーライターの清水京武さんが答えてくださいました。今回は「お二人が初めて損切りした時のことを教えてほしい」という方からの質問です。

Q. 初めて損切りしたのはいつですか? また、どんな心境で決断したか知りたいです

「まだ損切りの経験がない投資を始めて1年目の初心者です。深野さんや清水さんが初めて損切りをしたのは投資を始めてどのくらい経ってからでしょうか。その時の相場の状況と損切りを決めた心境を聞いてみたいです」(七子さん/46歳/女性)

◾️金融資産の内訳:現金預金7500万円/リスク資産500万円

A. 「市場全体が大幅に下落したとき、損切りを決めました」(深野さん)

深野さん:初めて損切りしたのは、おそらく投資を始めて5年以上経過した頃だったと思います。市場全体が大きく下落して『もう厳しいかもしれない』と感じ、最終的に割り切って損切りを決断しました。

当時はまだ若かったので、リカバリーする時間があると自分に言い聞かせました。あと私は一晩寝れば気持ちが整理できるタイプなので、それも救いでしたね。損切りのことをたまに思い出すことはあっても、長く引きずることはありませんでした。

そもそも投資で100%うまくいくことは、ほぼありません。もちろん、稀にそういう方もいらっしゃるかもしれませんが、本当にごく少数だと思います。投資で重要なのは、損切りや利益確定を繰り返しながら、トータルで利益が出ていれば良しと考えることです。

A. 「初めて損切りをしたのは、ITバブルが崩壊した時ですね」(清水さん)

清水さん:初めて損切りを経験したのは、投資を始めて4〜5年経った頃だったと思います。1997年から2000年にかけてのITバブル崩壊がきっかけで、市場全体が大きく下落し、私の気持ちも大きく下がりました。

あの時は、相場状況と自分の若さを考えると『これも仕方がない』と割り切るしかありませんでしたが、今となっては貴重な経験だったと感じています。あれから、少しずつ投資に対する考え方も柔軟になっていきましたね。やはり経験することで、次に進むための糧が得られるのだと実感しています。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。

教えてくれたのは……清水 京武さん

編集プロダクション退社後、フリーのマネーライターとなり雑誌、単行本の編集、取材、ライティングに携わる。20年以上にわたって500組以上の家計を取材し、All Aboutの人気連載企画『マネープランクリニック』の原稿も担当。
(文:All About 編集部)

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