【有馬記念予想】有終Vへ視界良好 さらにもう1頭狙ってみたい馬

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2024年12月19日 13:00  netkeiba

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登録馬の前走レースバイアスと4角のポジション
 22日に中山競馬場で行われる第69回有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)。ファン投票で断トツ1位となり有終の美を狙うドウデュース(牡5、栗東・友道康夫厩舎)、2連勝で菊花賞を制覇したアーバンシック(牡3、美浦・武井亮厩舎)、日本ダービーで世代の頂点に立ったダノンデサイル(牡3、栗東・安田翔伍厩舎)、昨年の有馬記念2着馬スターズオンアース(牝5、美浦・高柳瑞樹厩舎)らが集結した。

 この豪華グランプリを新進気鋭の“回顧派”予想家「Orfe」氏はどう見るか。前哨戦の分析を中心に展望する。

(文=Orfe)

◆前哨戦分析

 有馬記念の主要な前哨戦3レースについて、私の提唱しているレースバイアス(展開・馬場などレース結果に影響を与えたであろうバイアスの総称で最も影響が大きい4角での位置取りを基に独自の基準で判定。以下RBと表記)に基づいて検証したい。

・菊花賞(GI):『前有利』/逆バイアス好走馬=該当馬なし
 テン3Fは37.0秒と距離を意識したゆったりめの入りでエコロヴァルツが主張して逃げの手。1周目の直線で早くもペースが上がりそこからは先頭が何度も入れ替わる激しい攻防が続いたことで馬群はかなり縦長になり直線へ。

 3コーナーで先頭を奪ったシュバルツクーゲルが最内で粘り、馬場の中ほどをアドマイヤテラが差をジリジリと詰める中、その外から豪快にアーバンシックが差し切った。

 この入れ替わりの激しい道中の流れについていけずに4コーナーで『後』のポジションだった馬は追い比べに参加できずノーチャンスで『前有利』という結論に。

・天皇賞(秋)(GI):『前有利』/逆バイアス好走馬=該当馬なし
 前半1000m通過59.9秒と高速馬場を踏まえれば緩めのペース。ホウオウビスケッツがマイペースで逃げる中、このペースにケチをつける馬がいなかったことでレース上がり3Fが33.7秒の上がり勝負に。

 逃げたホウオウビスケッツが逃げ粘るところをゴール手前50mほどで4コーナーでは13番手のポジションにいたドウデュースが鮮やかに差し切った。

 あくまで前走のみ(※前走が海外の場合は2走前)が基準になるため、該当馬はなしとなるが勝ち馬ドウデュースと4着ジャスティンパレスは2桁番手からの逆バイアスでの好走。

・ジャパンC(GI):『内有利』(暫定)/逆バイアス好走馬=ドウデュース・ジャスティンパレス
 逃げ馬不在の中でシンエンペラーが序盤は先頭に立ったが1000m通過が62.2秒の超スローペースで、向こう正面では中団に構えていたドゥレッツァがハナへ。それでもペースは上がらずに上がり3F 11.5-10.8-11.1と天皇賞秋よりもさらに高速上がり勝負に。

 先頭に立ちレースのペースを作った2頭が33秒前半の上がりでまとめて2・3着とこの2頭はRBに恵まれたはずで暫定ながら『内有利』と評価。

◆狙い馬、過大評価禁物の馬

 これらを踏まえて有馬記念で狙いたい馬はドウデュース。

 テイエムオペラオー・ゼンノロブロイ以来3頭目となる秋古馬3冠を狙う本馬だが、1冠目の天皇賞(秋)、2冠目のジャパンCをともに逆バイアスでのレースを強いられながら制したように現役馬では能力は最上位の存在だ。

 その2冠がともに道中のペースが遅かったため今回一気にペースが引き上がれば付け入る隙はあるかもしれないが、ハイペースの逃げを仕掛けそうなメイショウタバルが除外対象。

 さらにもう1頭の逃げ候補ホウオウビスケッツも除外対象と、この2頭が出走しないとなればスローペース濃厚だろう。

 3冠目でどれだけお釣りがあるかというところだったが、さらに上積みのありそうな追い切りを消化して史上3頭目の秋古馬3冠へ視界良好。

 さらにもう1頭ここで狙いたいのがローシャムパーク。

 前走は海外で対象外となるが2走前の毎日王冠は掲示板内に好走した馬を除けば12着オフトレイルが次走スワンS(GII)で2着したのを皮切りに、9着トップナイフがアンドロメダS(L)で3着、14着エアファンディタがチャレンジC(GIII)で3着と逆バイアスで凡走した馬の巻き返し率が100%。

 中山外回りは3歳時のセントライト記念(GII)が逆バイアスで3着し、RBに恵まれたとはいえ、昨年のオールカマー(GII)を勝利している適性のある舞台だ。

 一方で過大評価禁物な馬としてはスターズオンアースを挙げておく。

 前走のジャパンCは暫定ながら『内有利』の評価。

 これを内目の2・3番手で運びながら直線ではドウデュースに並ぶ間もなく差し切られており、前のドゥレッツァすら交わせず。

 昨年はジャパンC3着、有馬記念2着ともに逆バイアスでの好走と好パフォーマンスを披露したが今年は始動戦のドバイシーマクラシックで8着に敗れ、ジャパンCも見せ場なし。

 ピークは越えた印象で、枯れてまではいなくとも上がり勝負になれば分が悪いことは前走ではっきりしており、ペースが落ち着くと想定するなら高い評価は必要ないとみている。

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