半数超が選んだ「日本が悪い方向に向かっているもの」は? - 1,200人調査

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2024年12月20日 11:20  マイナビニュース

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電通総研と同志社大学の社会学部メディア学科 メディア・社会心理学研究分野の池田研究室は12月19日、「第8回世界価値観調査」の日本調査の結果を発表した。同調査は、2024年7月19日〜8月2日の間、全国の18〜79歳男女1,272人を対象に実施したもの。


本調査は、政治観、経済観、労働観、教育観、家族観など約70問228項目(世界同一の調査票で実施)を聞いたものである。



はじめに、自分の人生を自由に動かせる程度について10段階で尋ねた質問では、「自由になる(6〜10)」が68.9%(前回比10.5ポイント増)、「自由にならない(1〜5)」が28.7%(前回比9.4ポイント減)という結果に。1990年からの比較で「自由になる」が最も高くなり、「自由にならない」が最も低くなっている。


「家族」「友人・知人」「余暇時間」「仕事」について、あなたの生活に重要かを尋ねた質問で「非常に重要」と「やや重要」と回答した割合の合計の変化を見たところ、これまでも減少傾向が見られていた「仕事」は78.5%(前回比1.5ポイント減)となり、1990年以降で最も低くなった。



その一方で「余暇時間」が91.6%(前回比1.3ポイント増)となり、1990年以降で最も高くなる結果に。

環境保護と経済成長・雇用のどちらを優先すべきかを聞いたところ、「たとえ経済成長率が低下して失業がある程度増えても、環境保護が優先されるべき」31.4%(前回比2.2ポイント減)、「環境がある程度悪化しても、経済成長と雇用の創出が最優先されるべきだ」31.8%(前回比8.7ポイント増)となった。


日本が「良い」方向に向かっているものとして最も多く挙げられていたのは「文化・芸術」44.5%(前回比0.7ポイント増)、次いで「科学技術の水準」35.6%(前回比8.2ポイント減)であった。



前回の調査(2019年)ではこれらは同率1位だったが、「文化・芸術」が前回同様のスコアを維持しているのに対し、「科学技術の水準」は前々回(2010年)から前回にかけて維持していた4割台からの減少が目立つ。また、前回3割を超えていた「教育水準」「国内の治安」のいずれも微減し、3割を切ったという。


その一方で、日本が「悪い」方向に向かっているものとして4割以上の人が挙げていたものは「経済競争力」56.4%(前回比26.1ポイント増)、「国際的な政治力」49.8%(前回比9.7ポイント増)、「自然環境」47.3%(前回比4.1ポイント増)、「雇用・労働状況」45.0%(前回比5.3ポイント増)、「社会道徳・倫理観」42.2%(前回と変化なし)、「国内の治安」41.1%(前回比4.4ポイント増)であった。



同社によると「多くの分野において、悪い方向に向かっていると回答した人が前回と比べて増えているが、「雇用・労働状況」は前々回のような群を抜いたスコアほどではなかった」としている。(上和田美紅)

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