「頻繁に怒鳴り声」北九州中学生殺傷 容疑者は“動機”答えず 捜査員が窓ガラス破り突入、特定の決め手は?【Nスタ解説】

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2024年12月20日 22:17  TBS NEWS DIG

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北九州市で中学3年の2人が刃物で刺された事件で、逮捕された43歳の男。面識がないとみられる2人を襲った動機とは?

【写真を見る】窓ガラス破り突入…容疑者、大声で警察に苦情も

防犯カメラ 犯人特定の決め手は

日比麻音子キャスター:
19日、殺人未遂の疑いで逮捕されたのは北九州市小倉南区の無職・平原政徳容疑者(43)。

逮捕の決め手となったのは、周辺の防犯カメラ100台以上、数十台のドライブレコーダーの映像でした。

今回、事件発生から6日目での逮捕となりましたが、どのように見ていますか。

元埼玉県警・捜査一課 佐々木成三さん:
かなり時間を要したと思う人が多いかもしれませんが、かなり困難な捜査の中、緻密に証拠を積み上げての逮捕で、早期的な逮捕だという印象です。

日比キャスター:
6日間で慎重に捜査が進められて、スピード感もあったと見ていいということでしょうか。

元埼玉県警・捜査一課 佐々木成三さん:
防犯カメラを100台以上、ドライブレコーダーを数十台を見て確認しなければいけないわけで、かなりの時間を要したと思います。綿密な検証・捜査など総合的に展開していただろうと思います。

日比キャスター:
逮捕の決め手を特定するために、いくつもの防犯カメラやドライブレコーダーの映像を、点と点を繋ぎ合わせるように、リレー捜査をして足取りを追っていったということです。

また、周辺の防犯カメラなどから、黒いワンボックスカーの出入りを確認して車を特定したり、立ち寄り先の防犯カメラで、黄色いサンダルなど犯行現場で確認された特徴と一致させていったりしたといいます。

容疑者を2日前から監視し、突入 専門家「特異さや人物のデータから…」

日比キャスター:
どのような捜査が続けられていたのでしょうか。警察によると…

▼14日午後8時25分 事件発生
▼17日 事件発生から4日目 平原容疑者の監視を始める
▼18日 事件発生から5日目 捜査の中で容疑者の車と特定
▼19日 事件発生から6日目 午前10時前 容疑者宅に突入し逮捕

容疑者宅に突入という形での逮捕となりましたが、突入という方法を選んだのは、なぜだったのでしょうか?

元埼玉県警・捜査一課 佐々木成三さん:
この事件の異質さや、警察に保存されているこれまでのトラブルに関するデータなどから、容疑者が鍵をかけて居留守を使うということも考えた上で、窓ガラスを割って侵入・逮捕となったのだと思います。その際には、訓練された特殊部隊「SIT」が対応したと思います。

日比キャスター:
確実に容疑者の家であるという確証があったということですか?

元埼玉県警・捜査一課 佐々木成三さん:
平原容疑者を容疑者として特定した上で、逮捕状を持って強制的に窓ガラスを割って侵入したということです。

日比キャスター:
多くの防犯カメラやドライブレコーダーの映像が決め手になったようです。

歴史・時代小説家 今村翔吾さん:
ドライブレコーダーの普及が、こういうことにも役立つのだなと感じました。

周辺には防犯カメラが少なく、捜査が難航したということもあったようですが、防犯カメラが少ない地域にはもっと増やした方が良いということでしょうか。

元埼玉県警・捜査一課 佐々木成三さん:
防犯カメラの数が少ない地域でのリレー式捜査は難しくなりますので、民家にも防犯カメラが設置されている都内のような環境は、地方にも必要かもしれません。

日比キャスター:
ドライブレコーダーは、地域の安全を守ることにも繋がるということですね。

元埼玉県警・捜査一課 佐々木成三さん:
警察としては、ドライブレコーダーは走る防犯カメラと位置づけをしています。

ドライブレコーダー映像の回収は情報提供がないと難しい状況なので、今回は周辺住民の協力体制が大きかったのだろうと感じています。

被害者との間にトラブルなし 神戸市でも…無差別殺傷事件 どう捉える?

日比キャスター:
平原容疑者と被害者の間にトラブルは確認されていません。

平原容疑者は、警察の取り調べには応じているものの、動機については答えようとしていないということです。

無差別殺傷事件が相次いでいます。

18日、神戸市・地下鉄三宮駅で75歳の女性が背中などを刺されるという事件がありました。

殺人未遂の疑いで現行犯で逮捕されたのは山裕子本容疑者(49)。警察によると、刺された女性と面識はないとみられています。

このような事件があると不安な気持ちになりますが、どのように事件を捉えたら良いでしょうか?

元埼玉県警・捜査一課 佐々木成三さん:
悲しい事件を防ぐためには、無差別的な事件を起こす容疑者の特徴・性格を把握した上で、こうした人物にどう対応していくのか。警察だけではなく、行政・地域で連携していかなくてはいけないと思います。

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<プロフィール>
佐々木成三さん
埼玉県警本部捜査第一課に10年間在籍
現役時代はサイバー捜査の導入に着手

今村翔吾さん
「塞王の楯」で第166回直木賞受賞
歴史・時代小説家 30歳までダンス講師

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