新たな年の始まりとなる1月1日ニューイヤー駅伝の舞台に全てを懸けている選手がいる。「ニューイヤーの借りはニューイヤーでしかかえせない」と語るGMOインターネットグループ、嶋津雄大(24)だ。
【写真を見る】目の難病と向き合う嶋津雄大「どんな敵にも負けない」進化で雪辱の舞台へ【ニューイヤー駅伝】
目の難病と向き合う嶋津選手は幼い頃から、目の難病、網膜色素変性症(暗い所で物が見えにくい。 視野が狭くなる。失明のリスクも※国指定の難病)と向き合ってきた。
今年に入って、夜など危険を感じる時は、視覚障がい者用の白杖(視覚障がい者用安全つえ)を使うようになった。
嶋津雄大:
視野の下の方が欠けていて、下に落ちているものは見落としやすいので、白杖に助けられている。
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陸上を始めたのも、目の病がきっかけだ。
嶋津:
球技はボールが見えなくて、消える魔球みたいになってしまう。それでも走る事はできるので、唯一自分が出来そうな競技が陸上だった。
唯一の道と考えた陸上で箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)を走る夢を現実にした。創価大学在籍時に箱根駅伝で区間賞を2回獲得する。
今年のニューイヤー駅伝ではルーキーながらアンカーに抜擢された。ところが期待に応えられず、4位から8位と順位を落とし、悔しさだけが残った。
嶋津:
チームには本当に申し訳ない思いがあるが、あのニューイヤーがあったから今の自分がある。
リベンジを誓った嶋津選手はフォームの改善と筋力アップに取り組み、全てを見直した。5000mの自己ベストは13分50秒31から13分37秒35と塗り替える等、短期間での飛躍を遂げる。
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11月、ニューイヤー駅伝出場をかけた東日本予選では見事5区の区間賞を獲得し、元日の舞台へ、最高の弾みをつけた。
嶋津:
今年1年、ニューイヤー駅伝の事だけを考えて練習してきて、個人としてもチームとしてもナンバー1をとる事だけを意識してここまでやってきたので、どんな敵にも負けないです。