今週の日曜日は、中山競馬場で有馬記念(GI・芝2500m)が行われます。
過去10年の有馬記念では前走4角で10番手以内だった馬が9勝2着7回3着8回と結果を残しています。過去10年の有馬記念を見ると、4角10番手以内の馬が10勝2着9回3着8回となっていますので、前走で有馬記念の好走パターンに当てはまる競馬をしている馬に分があると言えそうです。
一方、前走4角で11番手以下から巻き返したのは20年サラキアと17年クイーンズリングの2頭です。この2頭は古馬の牡馬よりも軽い斤量で出走できる牝馬でした。また、どちらも芝2200mのGIで連対した実績を持っており、非根幹距離への適性の高さも好走要因になったと言えそうです。前走の4角で11番手以下だった馬については、性別や非根幹距離への適性面を重視して取捨は決めたいところです。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走4角13番手以下
[0-0-0-16]複勝率0%
該当馬:ダノンデサイル、ハヤヤッコ
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。
上位人気が予想されるダノンデサイルが該当しました。
前走の4角で13番手以下と後方の馬については好走例がありませんでした。前走の勝負所で前向きな競馬を見せていないと、有馬記念で上位に好走するのは難しいのかもしれません。
該当馬に挙げたダノンデサイルは菊花賞に出走し4角は15番手。道中はスローペースに入れ替わりの激しい競馬となり、内枠を引かされた本馬はスムーズさを欠いたことがこのような位置取りになった要因。
前走は展開のアヤで参考外と言えるかもしれませんが、今回の有馬記念もスローペースが濃厚なメンバー構成。しかも、枠順は1枠1番と前走に続く内枠となりました。前走のように内で包まれる形となり、道中でどんどん位置取りが悪くなるケースは十分に考えられます。だからと言ってテンから出していく形をとると、馬に戸惑いが生まれ力を出し切れない可能性も考えられます。前走を見る限り、このメンバー構成でこの枠はプラスとは言い切れません。
今年の日本ダービーで勝利しているように3歳世代ではトップレベルの1頭ではありますが、今回も前回同様に力を出し切れないままレースを終えるシーンも考えられます。前走の敗戦でリズムを崩している恐れもありますし、人気でも軽視したい1頭と言えるかもしれません。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。