スマートフォンでWebサイトを開こうとすると「このサイトは安全ではないため閉じてください」といったメッセージが表示されることがあります。特にLINE経由でWebサイトにアクセスする際に遭遇する人が多いようです。なぜこのようなメッセージが表示されるのでしょうか。
「このサイトは安全ではないため閉じてください」と表示される理由
このメッセージは「ブラウザ」によって表示されている警告です。ブラウザが警告を出すのは、以下のような理由で「Webサイトの安全性に問題がある」と判断したからです。
SSL/TLS証明書の問題
WebサイトがSSL/TLS証明書を使用していない、または証明書が期限切れ・無効・信頼されていない場合、ブラウザはそのWebサイトを「安全でない」と判断し、警告を出すことがあります。
フィッシング
Webサイトがフィッシングサイト(個人情報を盗むために偽装したWebサイト)の可能性がある場合、ブラウザは警告を出すことがあります。
悪意のあるソフトウェア
Webサイトがウイルスやマルウェアを配布している可能性がある場合、ブラウザは警告を表示します。
不正な証明書
Webサイトが自分で発行した証明書を使っていたり、証明書の発行元が信頼されていない場合、ブラウザはそのWebサイトを「安全でない」とみなすことがあります。
セキュリティー上の脆弱性
Webサイト自体にセキュリティー上の脆弱性があり、ユーザー情報が危険にさらされるおそれがある場合、ブラウザは警告を出すことがあります。
ただし実際には、Webサイト自体に問題があるのではなく、Webサイト内に埋め込まれた「広告」などのセキュリティー証明書に問題があるために警告を出すケースも多くなっています。
警告の出たWebサイトを閲覧する方法はある?
これは広告の配信側とサーバー側の問題であるため、ユーザー側の操作で解決できるものではありません。
しかし、どうしてもそのWebサイトを閲覧したいというときは、警告メッセージに遭遇した後、「戻る」ボタンで前の画面に戻り再度アクセスしてみましょう。そのタイミングで問題の広告が表示されなければ、閲覧できる場合があります。
もしくは、閲覧したいWebサイトのリンクをコピーし、Google Chromeなど別のブラウザで開けば閲覧できる場合があります。
LINEで見ようとすると警告が出るのはなぜ?
LINE経由では閲覧できないWebサイトが、別のブラウザでは閲覧できる場合があるのはなぜでしょうか。
これはセキュリティー保護のない広告リンクなどを含むWebサイトに対して、LINEブラウザがこれを「問題あり」と判断している一方、他のブラウザは「Webサイト自体が保護されていれば問題ない」と判断しているからだと考えられます。
「最初はLINEでも閲覧できたのに、途中から警告メッセージが表示されて閲覧できなくなった」というパターンもありますが、これはセキュリティー保護のない広告リンクが途中から表示され、それを読み込んだLINEブラウザが「問題あり」と判断したからでしょう。
(文:福田 正人(インターネットサービスガイド))