ブロッコリーといえば、鮮やかな緑色の野菜として広く知られている。栄養価が高く様々な料理に利用される人気野菜だが、冬場になると紫色に変色したブロッコリーを見かけたことはないだろうか? 一体なぜ変色するのか、ブロッコリーの変色の秘密を覗いてみよう。
その他の画像はこちらブロッコリーの変色に隠された意外なワケ
(画像はイメージ)
●ブロッコリーは変色したほうがおいしかった!?
紫色に変色したブロッコリーについて、ネット上では「スーパーで紫色のブロッコリー見たけど、怖くて買えない」「買ったブロッコリーが紫色になってきたけどどうしよう」と不安に思う声も多く上がっている。中には変色したことで料理に使用することを躊躇し、泣く泣く処分する人も。
一般的にブロッコリーは鮮やかな緑色のものこそ新鮮と思われがちだが、紫色に変色したブロッコリーは決して傷んでいるわけではない。じつは紫色に変色したほうがおいしくなっているのだ。
ブロッコリーが紫色に変色するのは、低温にさらされることで体内にアントシアニンという色素を生成するため。アントシアニンはブルーベリーなどにも含まれる成分で、紫色のブロッコリーはアントシアニンの含有量が多く、甘みが増してより美味しくなる。ちなみに加熱するとアントシアニンは分解されてブロッコリーの色が緑色に戻るため、見た目が気になる人は茹でたり炒めたりして調理してみよう。
一方で、ブロッコリーが黄色に変色している場合は注意が必要だ。これは鮮度が落ちていることを示すサインであり、スーパーで見かけたとしても買わないようにしたい。
緑、紫、黄色とさまざまに変色するブロッコリー。ぜひ一度、紫色と緑色のブロッコリーを食べ比べてみてはいかがだろうか。(フリーライター・波多野陽介)
■Profile
波多野陽介
学生時代からクイズ好きで、卒業後からフリーライターとして活動中。世の中の様々な雑学、トリビアを中心にオールジャンルの記事を手掛けている。知識量を増やすべく日々リサーチ中。