<フィギュアスケート:全日本選手権>◇22日◇最終日◇大阪・東和薬品RACTABドーム◇女子フリー
ショートプログラム(SP)2位で出て、ジュニアでは安藤美姫以来21年ぶりとなるシニア日本一を目指した島田麻央(16=木下グループ)は2位だった。合計219・00点。頂点には届かなかったものの、自己最高の順位に食い込んだ。
島田が、初めて誓った。「来年は優勝したい」。来季まではジュニアでの試合が続く。開幕前までは「優勝はまだまだ届かない」と強調していたが、自己最高位の2位に立って、道が見えた。「順位を上げたいなら優勝しかない。少しそういう気持ちが出てきた」。自然と声も大きくなった。
ジュニア世代の絶対女王として、堂々たる演技でシニア勢を追い詰めた。大技4回転トーループこそ転倒したが、トリプルアクセル(3回転半)を含む他6本を全着氷。「緊張に打ち勝てた」と喜んだ。
もともと内気な性格。緊張が一番の敵だった。マイクを渡されれば持つ手が震え、授業中の発表でさえも力が入る。ジュニア大会27連勝を遂げたGPファイナルでも、フリーでジャンプ3本ミスし「何で本番ではできないんだ」と悩んだ。
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見えない敵との戦いは、大舞台で決着した。「失敗できない」呪縛を、最近本で読んだ「心配事の9割は起こらない」の精神で振り切って演技。3度目で初めてこの舞台を楽しめた。
年齢制限で26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪には出場できないが、3年連続表彰台で存在感を示した。1度目は「わくわく」。2度目は「悔しい」。3度目の今回は「優勝したい」。4度目は、勝ちにこだわる演技をみせる。【竹本穂乃加】
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