真っ当で骨太な老後対策とは?
これからの日本の高齢者の暮らしぶりに、「下流老人」というキーワードで警鐘を鳴らした藤田孝典さんは、「年収が400万円の人でも、将来生活保護レベルの生活になる恐れがある」と語っています。もはや、小手先の対応では、どうにもなりません。小手先でない、真っ当で骨太な老後対策を考えてみました。テーマは、健康、人脈、資産の3つです。
1. 健康のためなら何でもする!
老後の貧困を決定的にするのは、やはり健康問題です。健全な心身が保てなくなって働けない、病気で治療や投薬のお金がかかる、自分は健康でも家族の介護で働けず、収入や貯金がないという状況に陥るとやっかいです。ですから、健康のためになら、何でもできることはするという覚悟が必要です。具体的には、生活習慣の改善と病気予防があります。
生活習慣の改善のポイントは、健康を害する可能性がある食べ物などを摂らないこと、規則正しい生活をすること、そして定期的な運動をすることです。病気予防のポイントは、健康診断やがん検診などを欠かさず定期的に受けること。
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また、尿や血液を調べるだけでも、相当なことがわかる時代です。病気予防という転ばぬ先の杖を、賢く使いこなしましょう。自分だけが強健でも不十分です。自分と配偶者、家族が健康であるように、できることはすべてやらないと。
2. 頼れる友人を作っておく
他人との交流は、人に生きる勇気と知恵を与えてくれます。また、健康やお金の面で、困難な局面に陥っても、周りの人のアドバイスや協力で、そこから抜け出すこともできます。頼りになる友人や知人は貴重な財産ですが、それは老後の生活においても変わることはありません。定年後のために、できれば仕事とは別の、プライベートな人脈を充実させておきたいものです。
頼りになる人脈を作れる理由は、その人自身が頼られる人だからです。エゴから人脈を作るという発想ではなくて、利他の精神で自分が役に立てる人材になるところから、頼りになる人脈は生まれます。他人が何をしてくれるかではなくて、あなたが他人のために何をできるかを考えて、ご自身を磨いてください。
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3. お金があればなんとかなる
健康でなくても、人脈がなくても、お金があれば、生活に困窮することはありません。お金が切り札ではありませんが、お金は、生活の最低ラインを守ってくれます。そのためには、若い頃から、投資(資産運用)の知恵を身につけて、財産形成に励まないといけません。具体的には、次の3つを実践しましょう。
・収入の1割は使わず、貯金する。
・貯金の半分は、投資する。
・投資したお金は、老後まで使わない。
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もし投資する余裕がないという人ならば、定年後に小銭を稼げる自分の特技を磨いておくことも、一つの資産運用です。デザイナー、植木職人、スポーツコーチ、書道師範、ピアノ教師、介護職などなど、いろいろなマイ・リソースで、楽しみな老後を創ることが可能です。
文:北川 邦弘(ファイナンシャルプランナー)
総合商社、不動産会社等を経て、自分の投資体験から欧米流の資産形成術を学び、2002年にCFP・CPM資格を取得。現在は独立系ファイナンシャル・アドバイザー、NLPプラクテイショナー等の人生戦略コーチとして活躍。
(文:北川 邦弘(ファイナンシャルプランナー))