海外からの観光客が増えているとはいえ、冬の京都はほかの季節に比べれば“オフ”なシーズン。ゆっくり楽しむなら逃せない時期だ。京都市と京都市観光協会は2025年1〜3月にかけて、JRグループと連携したデスティネーションキャンペーン、「京の冬の旅」を実施する。第59回目を迎える今回は、「世界遺産登録30周年」と「洛陽三十三所観音霊場再興20周年」をテーマに、15件の貴重な非公開文化財を特別公開する。
平安建都1200年にあたる1994年、17の神社・寺院・城からなる「古都京都の文化財」が世界遺産として登録された。洛陽三十三所観音霊場は、広域で巡礼が難しい「西国三十三所」に代わるものとして、平安時代に後白河法皇が定めたといわれ、明治期の廃仏毀釈の影響で途絶えていたが、2005年に再興。「洛陽」は京都の異称で、札所はすべて京都市内にある。定期観光バスやタクシーでこれらの文化財を巡る特別コースのほか、京都ならではの歴史や文化を堪能できる特別な体験プランなど、多彩な企画が用意されている。
非公開文化財特別公開の中から3カ所を拝観してスタンプを集めると、指定の店でお茶やお菓子を楽しめる「ちょっと一服」スタンプラリーなどもある。
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キャンペーン期間中は、華道家・写真家の池坊専宗氏、彫刻家の名和晃平氏が京の文化の魅力を紹介するポスターがJRグループの主な駅や車内にお目見えする。