冬の移籍市場で退団が噂されているチェルシーの選手たち [写真]=Getty Images まもなく開幕を迎える冬の移籍市場でチェルシーを退団する可能性がある選手が挙げられている。25日、イギリスメディア『フットボール・ロンドン』が伝えている。
今夏に新指揮官としてレスターからエンツォ・マレスカ監督を招へいした今シーズンのチェルシーは、プレミアリーグ第17節終了時点で10勝5分け2敗の勝ち点「35」で、首位リヴァプールと暫定勝ち点差が「4」の2位につけているほか、カラバオ・カップは4回戦で敗退となってしまったものの、UEFAカンファレンスリーグ(ECL)では唯一の6連勝を飾り、首位通過を決めるなど、ここまでは好調なシーズンを送っている。
2022年5月にトッド・ベーリー氏ら投資家グループとクリアレイク・キャピタルのコンソーシアムによって共同で買収されて以降、これまで移籍市場では積極的な補強を繰り返し、選手を大きく入れ替えて新たなチームを築き上げてきたなか、直近2シーズンはリーグ12位、6位と苦しみ、批判もされてきたが、マレスカ監督の下でようやくオーナーたちが目指してきたチームが出来上がりつつある。
そんなチェルシーは来夏に行われるFIFAクラブワールドカップ2025(Mundial de Clubes FIFA 25)にも参加するため、今シーズンは試合数が増えることを想定したほか、競争力を高めるために各ポジションに最低2人ずつの選手を確保しており、プレミアリーグと、ECLやカップ戦などではスタメンを全選手入れ替えるなどして戦っている。
それでも、出場機会が限られている選手も少なくないことから、『フットボール・ロンドン』では来年1月に開幕する移籍市場で、チェルシーを退団する可能性がある選手が選出されており、今回は去就に注目が集まっている6選手を紹介する。
[写真]=Getty Images
■ベン・チルウェル
現在28歳のチルウェルは、2020年8月からチェルシーでプレーしている現在のメンバーでは古株の1人となっているが、サイドバックに様々な役割を求めているマレスカ監督が就任して以降は序列が大幅に低下。今夏には放出が濃厚となっていたが、移籍先が見つからず、最終的には残留した。しかし、ここまで公式戦の出場はカラバオ・カップで45分間に出場した1試合のみにとどまっており、冬の移籍市場での退団は既定路線となっている。
■カーニー・チュクエメカ
現在21歳のチュクエメカは2022年8月からチェルシーに在籍しているが、今季は得意としているポジションでイングランド代表MFコール・パーマーやポルトガル代表FWジョアン・フェリックスらがプレーしていることから、チルウェルと同様にマレスカ監督の下ではあまり起用されず。ここまで公式戦5試合に出場しているが、出場時間はわずか130分にとどまっている。
■ハーヴィ・ヴェイル
現在21歳のヴェイルはU−13からチェルシーに所属する下部組織出身選手で、2021年12月にトップチームデビューを果たし、これまでハル・シティやブリストル・ローヴァーズへのレンタル移籍を経験。今季はチェルシーにとどまったが、トップチームでの出場はECLでの2試合だけとなっており、チャンピオンシップ(イングランド2部)や海外の複数クラブから関心が寄せられている状況から退団する可能性があるようだ。
■チェーザレ・カサデイ
現在21歳のカサデイは2022年8月にインテルから加入。レディングやレスターへのレンタル移籍を経験し、今年1月からトップチームに帯同している。ここまでECLでは6試合中5試合に出場したほか、カラバオ・カップでも1試合にフル出場しているものの、プレミアリーグでの出場機会はなく。中盤は熾烈なポジション争いが繰り広げられていることから、1月には母国イタリアのクラブにレンタル移籍する可能性が噂されている。
■アクセル・ディサシ
現在26歳のディサシは2023年8月にモナコから加入し、今夏の移籍市場では早くも退団が濃厚とも噂されていたが、最終的には残留した。本職はセンターバックながら、離脱者の影響で手薄な右サイドバックも務め、ECLなどではキャプテンマークを巻くなど、ここまで公式戦14試合出場で2ゴール2アシストを記録。同胞のDFウェズレイ・フォファナやDFブノワ・バディアシルが負傷してしまっている状況から、急いで売却されることはないものの、適切と思われるオファーが届いた場合には放出を躊躇することはないと見られている。
■キアナン・デューズバリー・ホール
現在26歳のデューズバリー・ホールは8歳からレスターに在籍した下部組織出身で、昨季はリーグのベストイレブンやクラブの年間最優秀選手賞を獲得し、レスターの2部優勝に貢献を果たした。そして、今夏にマレスカ監督の後を追って、チェルシーに3000万ポンド(約60億円)と見られる移籍金で加入した。
しかし、新天地にはなかなか馴染むことができず。ここまで公式戦15試合に出場し、ECLでは全6試合の出場で2ゴール1アシストを記録しているが、5試合に出場しているプレミアリーグではまだ先発出場がなく、早くも出場機会を求めて退団する可能性が浮上している。
なお、マレスカ監督は先日、「残念ながら、キアナンだけではなく、チーム全体で同じことだが、移籍市場が開いていれば、何が起きてもおかしくない」と語っており、同選手が1月にクラブを離れる可能性があることを示唆していた。