2024年“行動する人”にニホンオオカミの新たなはく製発見した中学生・小森日菜子さん

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2024年12月26日 17:36  ナリナリドットコム

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2024年に社会を動かし、つなげた“行動する人”を表彰する「Public of The Year 2024」の授賞式が12月26日に行われ、中学2年生の絶滅動物「ニホンオオカミ」研究者・小森日菜子さんが「学術・文化部門」で受賞した。

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小森さんは2010年9月生まれの中学2年生。小学校就学時、世界に数体しかない絶滅動物「ニホンオオカミ」の新たなはく製を発見した。図書館振興財団主催のコンクールで文部科学大臣賞を受賞した後、小林さやか氏(山階鳥類研究所 研究員)・川田伸一郎氏(国立科学博物館脊椎動物研究グループ研究主幹)とともに、学術論文を発表。小学生の研究が発端となったこの論文は、業界内外で大きな話題となった。現在は、絶滅前のニホンオオカミの研究足跡を探るため、ニホンオオカミの研究をしていたと思われる研究者や、はく製師として知られる坂本福治氏について研究を進めている。

授賞式に登壇した小森さんは「大好きなニホンオオカミを研究することで、こんなに素敵な賞をいただけてとても嬉しいです。『Public of The Year』【学術・文化部門】の審査員の皆様、私を選んでいただいて、ありがとうございます。この場をお借りして、研究者の先生にも御礼を言わせてください。山階鳥類研究所 小林さやか先生、国立科学博物館 動物研究部 川田伸一郎先生。私は一般の中学生ですが、この剥製がニホンオオカミなのかどうか、絶対に解明したいという私の思いにずっと向き合っていただいてありがとうございます!まだ解明できていない謎も残っていますので、またこのチームで解明できると信じています。これからも一緒に研究させてください!最後になりますが、正体がわからなくてもこの剥製を廃棄せずに100年以上も長い間残していただいた博物館の研究者の方々がいます。皆さんのお陰で、私はこの研究ができました。本日は本当にありがとうございました!」と挨拶。

そして「この剥製を初めてみたときから、これはニホンオオカミなんじゃないかと思っていたんです。でも調べていくうちに、この剥製が100年以上もの間気づかれずに博物館の倉庫に眠っていたことがわかって、これは今私が研究しないと、この剥製がニホンオオカミだということを世間に知らせる機会がなくなってしまうと思ったんです。もちろん、私がニホンオオカミを好きだったこともありますが、使命感からくるものが大きかったと思います」と語る。

また、「同じ中学生や小学生などに、このような授賞を通して伝えたいメッセージはありますか?」と聞かれると、小森さんは「私が研究した標本番号M-831のニホンオオカミ剥製は、実は過去の博物館台帳や昭和初期に書かれた論文を読むと、廃棄されたものとして載っているんです。この世に存在しないはずの剥製なんです。そんな中、論文に共著いただいた川田先生から、本に書いてあることとか、偉い先生が言っていることがすべて正しいとは限らなくて、自分の目でみて、行動して、判断する事が大事だよと言われたことが、すごく心に響きました。あなたが疑問を感じていて、本当にニホンオオカミだと思うなら、まずは自分を信じて調べてみなよ、と背中を押してくれました。研究には、自分の意志を貫いて行動する、ということが大切で、これの積み重ねで新たな発見につながったということを、皆さんにお伝えしたいです」と語った。

☆「Public of The Year 2024」受賞者(主催:PR TIMES)

・企業・事業部門
関根 江里子 / 株式会社小杉湯 副社長 / 株式会社ゆあそび 代表取締役
中田 哲也 / のと鉄道株式会社 代表取締役社長
松田 崇弥・文登 / 株式会社ヘラルボニー 代表取締役Co-CEO

・学術・文化部門
一力 遼 / 囲碁棋士、河北新報社取締役
織田 友理子 / NPO法人 ウィーログ代表理事 / NPO法人PADM(遠位型ミオパチー患者会)代表
小森 日菜子 / 絶滅動物「ニホンオオカミ」の研究者

・芸能・スポーツ部門
小田 凱人 / プロ車いすテニス選手
北口 榛花 / 陸上女子やり投選手
Creepy Nuts / アーティスト


元記事はこちら:https://www.narinari.com/Nd/20241292347.html



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