首都圏を中心に相次ぐ強盗などのうち、9月に栃木県益子町の住宅に窃盗目的で侵入しようとしたとして、住居侵入未遂罪に問われた佐々木花梨(かりん)(22)と森健太郎(25)の両被告の公判が26日、宇都宮地裁真岡支部(楠大輔裁判官)で開かれ、検察側が懲役2年を求刑し、弁護側は執行猶予付きの判決を求め結審した。判決は来年1月16日に言い渡される。
この日、被告人質問に立った佐々木被告は、SNS(ネット交流サービス)を通じて、いわゆる“闇バイト”へ応じた理由について問われると「彼(交際相手)へプレゼントがしたかった。すぐに、お金が手に入ると思い行動に移してしまった」と答えた。現在の心境を聞かれると「(犯行時の自分は)バカだなと思う。普通に仕事をして、コツコツ(金を)ためれば良かった」と後悔の念も口にした。
検察側は論告で、実行役だった両被告が、指示役と役割分担をして犯行に及んだとして「組織的かつ計画的な犯行」と指摘。また、同種の事件が相次いでいることに触れ、“闇バイト”に関わろうとする人が、犯行に加わった場合に厳しい処罰を受けると認識できるようにすることが重要だとして「一般予防の見地からも、(両被告に)厳罰を与える必要がある」と主張した。
弁護側は、両被告がそれぞれ反省の態度を示しているなどと訴えた。
起訴状などによると、両被告は9月11日午後4時ごろ、益子町の住宅に侵入しようと、窓ガラスをガスバーナーや金づちで割ろうとしたが、近隣住民に発見され未遂に終わった。「織田」や「明智光秀」を名乗る人物から指示を受けて犯行に及んだとされる。【池田一生】
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