ニュージーランド北島ハミルトンのワイカト病院から23日午後、48歳の囚人が外壁のパイプに掴まり脱走した(『NZstuff TikTok「A prisoner who escaped from Corrections custody while at Waikato Hospital has been shown on video scaling the side of the building to get out」』より) ニュージーランド北島のハミルトンにあるワイカト病院(Waikato Hospital)で23日午後、48歳の囚人が脱走した。黒い下着だけを身に着け、病院の外壁の太いパイプを滑り下りる男の姿を捉えた動画は、ニュージーランドのニュースメディア『NZ Herald』などが伝え、SNSで拡散されている。
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23日午後1時半頃、ハミルトン出身の囚人デイモン・アンダーソン(Damon Anderson、48)が、ワイカト病院の8階窓から脱走した。
今月6日、自宅拘禁違反でハミルトン地方裁判所に出廷後、スプリングヒル矯正施設に拘留されていたデイモンはその日、偶然ワイカト病院を訪れていた。当局は事件発生の経緯について直ちに捜査を開始したものの、デイモンは今も捕まっていない。
この脱走を受け、スプリングヒル矯正施設のスコット・ウォーカー所長(Scott Walker)は「デイモンが脱走した時、手錠とGPSモニターを装着していた」と語ったが、匿名の目撃者は『NZ Herald』の取材に対し、次のように述べた。
「彼が脱走する数分前、手錠をかけずに下着姿のままで病院の2階を歩いていた。病院の複数のスタッフがその様子を目撃していた。」
さらに拡散中の動画によると、デイモンは左足首にGPSの足輪を装着していたが、手錠はかけられていないように見え、病院のスタッフと思われる目撃者は次のように明かした。
「病院の隣に精神科施設があることから、デイモンをそこの患者だと勘違いしていた。私たちは彼が脱走後、約30分経つまで囚人だとは気づかなかった。」
「私たちは隣の精神科施設に電話し、患者と思われる人物が建物から逃げ出したことを知らせた。しかし、その施設からは誰も脱走していなかった。」
「目撃者の中に手錠をしていたことを記憶している人はいなかった。もし手錠をかけていれば、彼が囚人だと分かったはずだ。」
さらにその目撃者は、建物の外壁にいる囚人の動画を見て「衝撃を受けた」と語り、「あれは恐ろしい。病院は巨大な高層建築だ。もし落ちていたら命はなかっただろう」と続けた。
当時の動画では、黒い下着だけを身に着けたアンダーソンが、建物の外壁の太いパイプに掴まり、器用に滑り滑り下りていく様子が映し出されており、当局は24日、次のように呼びかけた。
「デイモンが一般市民に直ちに危険をもたらすとは考えられていない。ただし、彼には決して近づかず、目撃した場合は直ちに警察に通報するように。」
実はワイカト病院では、11月にも囚人が刑務官2人を暴行し、車を乗っ取って脱走する事件が発生した。この男は後に逮捕されたが、スコット所長は「いかなる脱走も容認できるものではない。この出来事を教訓にし、再発防止に全力を尽くす」と約束した。さらに、ニュージーランド保健省は「今後、囚人が病院から脱走する事態を防ぐため、警察や矯正施設と具体的な対策を講じ、緊密に連携していく」と述べた。
なお、監視カメラが捉えた映像では今年7月、
オーストラリアの理容室の放火犯が話題になった 。男は逃走前に服が燃え始めており、警察が情報提供を呼びかけていた。
画像は『NZstuff TikTok「A prisoner who escaped from Corrections custody while at Waikato Hospital has been shown on video scaling the side of the building to get out」』『Stuff 「Video shows prison inmate - who remains on the loose - making his escape down a hospital wall」(Screenshot)(NZ POLICE)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)