【高校ラグビー】スクール☆ウォーズ再び 伏見工の流れくむ京都工学院が現校名で初出場/連載3

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2024年12月27日 06:00  日刊スポーツ

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京都工学院の正門(撮影・永田淳)

第104回全国高校ラグビー大会が今日27日、大阪・花園ラグビー場で開幕する。注目校を紹介する連載の最終回は、京都工学院。全国優勝4度を誇る名門・伏見工から、学校統合により16年に校名変更となった京都工学院(京都)は、第1日の第2試合(午後1時25分開始)で聖光学院(福島)と対戦する。京都大会決勝で10大会連続対戦した京都成章に勝利。9大会ぶり21度目、現校名では初めての出場を果たした紅黒軍団が、花園で再び「スクール☆ウォーズ」旋風を巻き起こす。


  ◇  ◇  ◇


伝統の紅黒ジャージーが、花園に戻ってくる。


74年に赴任した「泣き虫先生」山口良治総監督(81)が「信は力なり」をスローガンに指導し、無名の公立校が全国優勝。伏見工の不良生徒たちとの成長は、テレビドラマ「スクール☆ウォーズ」のモデルにもなった。その流れをくむ京都工学院が、聖光学院との1回戦で花園“再デビュー”する。


16年に現校名となってからは、京都成章が花園への壁となり続けた。8大会続けて京都大会決勝で敗戦。この結果に、00年度に伏見工として3度目の花園制覇したチームの主将で、19年に就任した大島淳史監督(42)はアプローチを変えた。「今までは成章さんを過剰に意識しすぎていた。成章、成章と言わず、全国で勝っていくために自分たちをどう高めていくかにフォーカスした」。花園に出るだけではなく、そこで躍動することを目標に置くと、チームは伸びた。


ライバルの京都成章には近畿大会では22−27で敗れたが、5月の総体では59−8で勝利。この成功体験が、チームに勢いをもたらし、花園切符につながった。


京都大会の決勝後は「あの名門が帰ってくる」と周囲の期待が高まっている。選手はあらゆる場所で声をかけられるようになったといい、主将のFB広川陽翔(はると、3年)は「銭湯の中で『応援しているよ』と言ってもらった」。歴史の重みを感じながら、本番を楽しみにする。


大島監督は、伏見工らしさを大事にした戦いで全国に挑む。「伏見工が当時みんなから応援されていたのは、勝ったからではなくて、最後までひたむきに戦う姿が多くの人の感動や共感を生んだから。どれだけ本気になっているか、チームが1つになっているか。そこも見ていただきたい」。伝統を感じさせるラグビーで、花園を熱狂させる。【永田淳】


◆京都工学院 伏見工ラグビー部は、1959年(昭34)に創部され、74年に山口良治監督(現総監督)が赴任。花園は80年度、92年度、00年度、05年度と4度制覇。主なOBは元日本代表SO平尾誠二、ロック大八木淳史ら。16年に伏見工と洛陽工が統合して、京都工学院に校名変更。18年末に大島淳史監督が就任。

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