最近はあらゆる業界でDXが進められているが、時代に取り残されたかのようなIT環境の職場もあるようだ。金融関係の業務データ処理をしているという40代女性が投稿を寄せた。
まず職場のPCのOSが「Windows7」。Windows7はマイクロソフトのサポートが2020年に終了している。それなのに使い続けていたらセキュリティ面が心配だ。(文:天音琴葉)
共有アドレスに届いたメールを全て印刷し担当に配布
PCも古いようだ。本体の大きいデスクトップで、
「毎朝、電源を入れてからChromeがまともに起動するまで10分程度かかる」
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とはストレスが半端なさそうだ。こんなIT環境だから、「フリーアドレスはおろか在宅ワークも無理」と嘆いた女性。自身はコロナ禍以降に入社したが、「コロナ中も全員出社していた」と同僚から聞き、衝撃を受けたようだ。ほかにも、
「FAXが現役…どころかフロッピーディスクが現役。グループ会社とのデータ授受も全て、フロッピー用にテキストデータ(メモ帳)で保存する。FAXでやり取りする業務が多いため、とにかく何でもかんでも印刷する」
と呆れ気味に書いた。2011年に生産終了になったフロッピーディスクがまだ使われている職場があるとは衝撃だ。
さらに部署の共有メールアドレスは一つあるものの個々にはなく、そのため共有アドレスに届いたメールを全て印刷し担当に配布するという余計な時間とコストがかかっている。しかも女性の場合、印刷されたデータを見て手入力でExcelに入力していかなければならない。
「入力後それを印刷する。データを印刷し、色ペンで見やすくカラーリング、集計(電卓)、その後、結局別のシステムへ1から入力する作業がある。(中略)PDFファイルにエクスポート、のメニューがないExcelを初めて見たし、読み取り専用保存もできない」
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これではExcelを使っている意味がないだろう。見かねた女性は、大量のデータを瞬時に集計できるピボットテーブルなどの使用を提案したものの、即却下されてしまった。提案した相手がExcelに疎かったのだろうか。
紙を使いすぎ!「毎週平均、段ボール4箱の廃棄書類がある」
「紙での処理が多いため、もちろんハンコ大好き。月に数回インクを補充する。金属製の、穴あけ書類をまとめる綴じ具が金属疲労で折れるのを、生まれて初めて見た。毎週平均、段ボール4箱の廃棄書類がある」
とすっかり呆れ果てた様子の女性。マニュアルもなく、何もかも口伝であることにもウンザリしているようだ。「もう本当に疲れました。3月末の更新はせず辞めます」と投稿を結んだ。次はIT化が進んでいる会社に勤めてもらいたい。簡単に探せるだろう。