ファイルボックス4個でできる「実家の紙片付け」!まとめておきたい“書類”チェックリスト

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2024年12月27日 11:10  web女性自身

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実家を片付けたいという要望が、私の肌感覚では10年前の10倍くらいに増えている気がします」



そう話すのは片づけアドバイザーで、『「介護」「看取り」「相続」の不安が消える!実家片づけ』(ダイヤモンド社)の著者、石阪京子さんだ。「実家の片付けを先延ばしにしているうちに親が亡くなると、最悪です」と警鐘を鳴らす。



不動産関係の書類のありかがわからなければ、相続の手続きが進まない。実家を売却しようにも、権利書がないとすぐには売れない。



親が加入している保険を知らなければ、保険証券を探すことすらしないだろう。せっかく親が保険料を納めていても、請求しなければ保険金は受け取れない。



なにより片付けのために、家事や仕事の都合をつけて実家に通わねばならない。時間も手間も、交通費だってバカにならない。



自分では無理だと遺品整理業者に依頼したら、「何十万円もかかった」という話をよく聞くそう。



「実家を片付けないと困るのは子どもです」(石阪さん、以下同)



実家の片付けでもっとも重要なのはお金や財産に関わる“金目の紙”だという。冒頭のトラブルもおもな原因は金目の紙が見つからないことだ。ただ、高齢者は自分の記憶力に自信がないため「とりあえず取っておく」人が多い。だから、紙がどんどん増えて、実家は紙だらけになっていく。



もし親が認知症になったら、預金口座などを凍結される恐れがある。対応策を考えるためにも実家の紙片付けは必須だが、始める前に紙片付けの目標を確認しよう。



【1】親の資産の把握


資産が把握できていれば、介護が始まってもその費用は親の資産から捻出し、子どもが肩代わりすることを避けられる。子どもにとっては大きな安心感になる。



【2】不動産関係など重要書類の確保


重要書類があちこちバラバラに収納されているケースが多い。大切な書類を1カ所にまとめよう。



【3】ファイリングシステムをつくる


親自身が紙を整理できないとスッキリは持続しない。ファイリングシステムは簡単なものにしよう。





■「金目の紙」を集め、「動いている紙」を分けて



いよいよ、紙片付けの実践編だ。集中して短時間で行おう。



【ステップ0】作戦会議



親に片付けの重要性を納得してもらおう。



「効果的なのは、身近な人の実例です。片付けなかったためにとても困ったという話をしましょう」



たとえば、友人の親が急に入院。親は医療保険に加入していたのに、それを知らない友人は、保険金を受け取れなかった。しかも、親のキャッシュカードが見つからず、友人が自腹を切ったらしい。



また、親が還付金詐欺に遭った知人は、親の銀行関係をチェック。年金の入金口座と光熱費の引き落とし口座が別で、親は毎月預け替えているという。知人が口座を整理したら面倒な預け替えが不要になって、親はとても喜んでいるらしい、など具体的に伝えてみよう。



親が「うちもなんとかしなきゃ」と思ったら、作戦会議は成功だ。



【ステップ1】集める



金目の紙だけを集めよう。身近な預金通帳から始め、保険証券や不動産関係なども確認して。



ただ、金目の紙と似ていても、実は不要な紙も多い。



「金融機関は『重要』と書かれた封筒で、商品案内を送ってくることも。クレカの明細や支払い済みの請求書などは過去のお金の流れを示す情報ですが、保管が必要な金目の紙ではありません」



【ステップ2】分ける



金目の紙を「動いている紙」と「動いていない紙」に分けよう。



「動いていない金目の紙は、不動産関係がほとんどです。ひとまとめにして保管しておきましょう。



動いている金目の紙は、通帳やキャッシュカード、商品券などの金券、保険や証券口座などたくさんあります。親世代だとゴルフ場の会員権などもあるかも。リストを見ながらチェックしてください」



【ステップ3】ファイリング



紙は勝手に増えていく。整理をやめると、紙だらけに逆戻りだ。



「親も続けられる簡単なファイリングシステムをつくりましょう。取っておくのは金目の紙と、健康保険証やお薬手帳に、いつも行くスーパーの割引券など、使う目的がある紙だけです」



ファイルボックスを4つ用意して、それぞれを「マネー」「健康」「暮らし」「未処理」用にする。



「新しくやってきた紙は必要かどうかを仕分けます。DMなどは玄関で捨て、自治体や銀行などの『お知らせ』は確認するだけでOK。保存の必要はありません」



保管する紙は意外と少ないそう。どのファイルボックスかを判断して、ポンポン入れていくだけ。書類をはさむフォルダーや、カード類を保管するポケット型のファイルを使えば取り出しやすくなる。



「親と一緒に整理して、やり方を覚えてもらいましょう。分類を迷うときは『未処理』ボックスへ。紙が1カ所にまとまっていれば、スッキリした部屋が維持できます。子どもが帰省したときに未処理ボックスを見直すといいでしょう」



金目の紙が片付いたら、部屋も親の気分もスッキリ、子どもは大きな安心感を味わえる。さあ、今すぐ紙片付けを始めよう。

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