<全国高校ラグビー大会:高鍋31−5札幌山の手>◇1回戦◇27日◇大阪・花園ラグビー場
南北北海道ともに初戦で敗退した。2大会連続22度目出場の札幌山の手(南北海道)は高鍋(宮崎)に5−31の逆転負けを喫して姿を消した。前半18分にフッカー古谷飛翔(つばさ、3年)主将が先制トライを決めるも、その後失点を重ねた。遠軽(北北海道)は明和県央(群馬)に7−75で黒星を喫した。昨年はノートライの完封負けだったが、意地の得点を奪った。
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札幌山の手は3大会ぶりの花園勝利を逃した。主将の古谷はラグビー人生最後の瞬間を、ベンチで迎えた。後半19分にでピッチを退いていた。「最後まで立てず悔しい気持ちは残っていたけど、チームを信じて、あと10分残っていて、絶対逆転してくれるっていう思いしかなかった」。天を仰ぎ、こぼれる涙を止められなかった。
立ち上がりはペースを握り、ゴール手前まで迫ったが、反則で得点にならず。それでもミスを重ねながら先制に成功したのは前半18分。左にパスで展開し、最後は古谷が相手守備をはね返しながら左端にトライを決めた。プレー中に相手との接触で右足首を負傷していた。足を引きずりながら、痛みに耐えて走った。自陣が風上だった前半、チャンスを決めきれなかったのが響いた。
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ラグビーは高校までと決めている。卒業後は不動産会社の営業として社会人になる予定だ。大阪出身。家族や友人が応援に駆けつけた地元の聖地で力を出し切った。「このチームが大好きだった」と名残惜しさはあるが、「悔いはないです」。最後は笑顔で締めた。【保坂果那】
○…札幌山の手プロップ白幡塁斗(3年)は天国の父に勝利を届けられなかった。8月に父皇由さんが急性心不全で亡くなった。夏休み中の突然の別れだった。漁師だった父が身につけていたお守りのネックレスを母愛さん(43)に託し、応援席から見守ってもらった。「いいプレーができなかった。ごめんなさいって言いたい」と悔しそうだった。
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