かつて同名のオープン特別競走があったが、このレースは2013年まで阪神競馬場で行われていたラジオNIKKEI杯2歳Sを引き継ぐ形で中山競馬場へと移設され、今回で41回目。
GIに格上げされてからの過去7回で上がり最速タイムを記録した馬は【5-1-3-4】。その一方で、3位以下の馬も【2-6-3-74】なのだから、ペースを見極めることがポイントになりそうだ。
◎マジックサンズは札幌2歳S優勝馬。札幌競馬場の最終週重馬場というコンディションということを考えれば早めの平均ペース。手応え十分で外目を追走し、4角手前で先頭に並びかけ、内ラチピッタリの経済コースを回ったアルマヴェローチェをハナ差でねじ伏せた。負かした相手が阪神JFを楽勝したこと、そして時計的にも最後2ハロンが12.2〜12.4だから内容的にも十分評価できる。
〇マスカレードボールはアイビーS優勝馬。新馬戦で負かしたのがマイネルチケット。前走アイビーSは新馬戦から約3カ月ぶりの実戦で馬体重がプラス12kg。スタートしてしばらくは口を割りながらの追走だったが、最後の直線に入ると荒れたインコースを力強く伸びて2着以下を封じ込めた。最後の2ハロンが11.3秒〜11.2秒なら文句のつけようもない。半姉にマスクトディーヴァがいる血統も心強い。
▲ピコチャンブラックはアイビーS2着馬。コーナー4つはデビュー戦で経験し、巧みなコーナーリングを披露している。前走は最初の200mほどはハナに立っていたが、前半3ハロン35.7秒で飛ばした外の馬を先に行かせての離れた2番手から。まだ子供っぽさを残すようで最後の直線はややフラフラしつつも、懸命に前を追って0.2秒差2着。バテているわけではないので切れ負けした印象だ。見直したい。
△クロワデュノールは東京スポーツ杯2歳S優勝馬。新馬戦を楽勝し、5カ月ぶりの実戦とはいえ24kg増の馬体重には驚かされたが、勝ちっぷりも鮮やかだった。先行できて、いずれも33秒台の末脚を使われては、他馬はお手上げだ。
ほかでは過去3戦がいずれもコーナー4つの競馬を経験してきた△ジョバンニと、前走は外の良いところを通った2頭に切れ負けしたが、初戦のラスト2ハロンで11.1秒〜11.1秒の脚を見せた△クラウディアイ、そして最後にハイレベルの札幌2歳S5着のち芙蓉S2着のレーヴドロペラの名前を挙げておきたい。