【高校ラグビー】飯田がラスト1プレーで“逆転サヨナラPG”を外して初戦敗退「申し訳ない」

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2024年12月28日 15:40  日刊スポーツ

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飯田対盛岡工 後半、ラストプレーのPGを狙うも外す飯田・北原(右)(撮影・前田充)

<全国高校ラグビー大会:盛岡工26−24飯田>◇1回戦◇28日◇大阪・花園ラグビー場



3大会ぶり出場の飯田(長野)が古豪の盛岡工(岩手)に善戦するも、あと1歩で勝利を逃した。2点差で迎えた後半37分。敵陣中央やや左のゴールラインから20メートル付近で反則をもらい、SO北原慎一朗主将(3年)はPGを選択。ラスト1プレーで、決めれば“逆転サヨナラ勝利”だったが、右足から放たれた楕円(だえん)球はゴールポストの右側を通過し、ノーサイドの笛が鳴った。北原は両手をひざにつき、うなだれた。


「最後のPGはキッカーとして、キャプテンとしても決めきらなければいけないところで外してしまって、チームのみんな、応援してくださった方々に本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」


長野県大会からこだわってきた「モール攻撃」で試合を優位に進めた。自陣でもお構いなしで、FWとBKが一体となってモールを形成し、モール、ラックサイドを攻め続けて、ゴール前で外にボールを展開するスタイルで終盤までリードした。しかし、後半23分に盛岡工に同点トライを許し、GKも決まって勝ち越しを許した。ロスタイムに入り、自陣からモールで敵陣まで攻め込んでもらった反則だったが、最後に勝利の女神はほほ笑まなかった。


県内でも有数の進学校で、「文武両道」を掲げているため、ラグビー部の練習は火曜、木曜、土曜の週3日で、練習時間は1日2〜2時間半に限られているという。小林克監督(30)は「練習内容をしぼらなくてはいけない。花園で勝つためには今流行の展開ラグビーではなくて、モールで効率よくってところでずっとやってきました」。練習の約半分の時間をモールの練習に割いてきた。磨いてきた異例の攻撃スタイルで古豪撃破を狙ったが、勝利まであと1歩届かなかった。


ラスト1プレーの選択について小林監督は「僕は『モールで』と思ったんですけど、でも『キャプテンが決めろ』とベンチからは言ったので。キャプテンが選んだ結果なので、胸を張っていいんじゃないかなと思います」とたたえた。初戦で敗れはしたものの、「飯田ラグビー」を存分に見せつけ、聖地を去った。【古財稜明】

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