年末が近づいてくると、脳裏に浮かぶのは「大掃除」の三文字。「わざわざ忙しい時期に、大掃除をする必要があるのか」と毎年、思います。一方で「きれいなわが家で新年を迎えたい」「まとまった休みの間に、一気に片づけたい」「家族(人手)がいるタイミングで済ませたい」といった、現実的な事情もあったりします。もはやこの“葛藤”すら年中行事ですが、さんざん迷った挙句「やりたくないけれど、やらざるを得ない」という前例踏襲で着地するのでした。
特にやりたくないのが「換気扇を含む、キッチン周り」「窓・網戸」「お風呂場」の3スポット。共通点は、なかなか落ちないガンコな汚れがあったり、汚れ落としの後の乾拭きが必要だったりと、手間と労力、時間がかかること。
できることなら、可能な限りラクに掃除をすませたい!
そこで大掃除の「3大やりたくないスポット」の攻略におすすめのアイテム5選をご紹介します。
◆やりたくないスポットその1「キッチン周り」
こびりついた油汚れやコゲが気になるキッチン周り。落とすために「ゴシゴシ」こするのは、かなりの重労働。終わったその日の上半身の疲労感、翌日以降にやってくる筋肉痛までが、セットになること必至のスポットです。
基本的に油汚れは「冷えると固まる」ため、寒い季節の掃除は労力が増します。そのため、実は初夏から初秋の間が大掃除推奨シーズンです。しかし、ベトベトのまま年越しは避けたい。そこで選びたいのが「つけ置きでラクに汚れを落とせる」洗剤。
油汚れは、調理で飛び散った油が蓄積したもの。コゲはその油汚れが炭化したものです。汚れの“元”は同じですが、油汚れとコゲは洗剤を使い分けるのがベストです!
<油汚れにおすすめ!>
アズマジック油汚れ洗剤
<コゲをすっきり!>
アズマジックコゲ取り洗剤
いずれの洗剤も汚れにスプレーして、しばらく放置することでゴシゴシこすらなくても、汚れを落とせます。
放置している間に、他の場所の掃除をしたり、買い物に出かけたりできるのも忙しい年の瀬にありがたい限り!
放置している間に洗剤が乾燥しないように、ラップやビニールをかぶせておきましょう。
◆やりたくないスポットその2「窓・網戸」
寒い季節に屋外での水仕事……。窓や網戸掃除も「年末にわざわざ、やらなくても……」という気持ちになるスポットです。屋外で過ごしやすい季節にまわせるのなら、そうしたい。しかし、「花粉症のシーズンはムリ」「雨の日はできない」「猛暑はカンベンして」などと考えると、消去法で年末年始になってしまうことも少なくありません。
窓や網戸は汚れのガンコ度合いは低いものの、数と大きさによって所要時間や労力が変わります。とはいえ「掃除」に限ると、道具の選び方でラクを手に入れられるスポットです。最適解は「拭き跡が残らず、網戸と窓の両方に使えるクロス」を選ぶこと。汚れ落とし、仕上げ拭き、網戸掃除を1枚で完了できるので、道具や洗剤を使い分ける手間も省けます。
まずは、手垢やホコリといった汚れ具合が軽めの、室内側の窓からスタート。体を動かして温まったところで、いざ屋外へ。窓の外側に土やホコリの汚れが目立つときは、クロスを使う前に濡らした新聞紙で汚れを除去しておきましょう。クロスの汚れを洗う手間が省けます。
<1枚で窓・網戸完了!>
そうじの神様
◆やりたくないスポットその3「お風呂場」
『自分を洗うので精一杯、風呂場まできれいにする余力はない……』。日々、入浴するたびにそうやって汚れから目を背けてしまうのは、多忙な現代人の悲しいサガなのでしょう。しかし、この繰り返しが、お風呂場の汚れをガンコにさせるのです。主なガンコ汚れは「水アカ」と「カビ」。もっとも目立つ水アカは鏡や水洗金具についたウロコ汚れですが、目立たないだけで壁やタイル、浴槽のヘリや側面にも付着しています。カビはパッキンやドアと壁の境目の隅などで、ジワジワと増殖して存在感を増していきます。
「水アカ」「ウロコ汚れ」は水道水に含まれる、カルシウムやミネラルとせっけんカスが固まって蓄積したアルカリ性の汚れ。一方、カビは真菌類という微生物で、湿度の高いところで増殖します。加えて、ホコリや垢が栄養となるため、お風呂場は繁殖にうってつけの環境なのです。
汚れの成分が混在しているお風呂場。大掃除をラクに済ませるコツは、汚れの成分・性質ごとに特化している洗剤の使い分けです。
<水アカ、ウロコ汚れ>
アズマジック鏡のウロコ・水アカ洗剤
<カビ>
アズマジックカビ取り洗剤
水アカやウロコ汚れ、カビのいずれも汚れがガンコすぎる場合は、1回の掃除では落としきれないことも。『せっかく、掃除にしたのに……』とがっかりしてしまいますが、諦めずに何度かトライしてみて。
来年こそ、こまめに掃除をして「大掃除のいらない家」を目指したい! そのためにもまずは、攻略アイテムで今年の溜まった汚れを一掃しましょう!
<写真・文/栗原貴子>
【栗原貴子】
(くりはら・たかこ)コンテンツディレクター、編集・ライター。ライフスタイルマガジン元編集長。仕事がたてこんでくると、掃除や片付け、捨て活で現実逃避をするクセがある。着物好きが高じて「きものコラムニスト」として雑誌連載やイベント登壇、着物カタログの制作などの活動にも従事。目下、似合わなくなった若き日の着物や帯を、どうやって片付けるかを悩んでいる