食物アレルギーが妊娠可能性に与える影響
12月24日、ボストン大学公衆衛生大学院の研究チームは、「Human Reproduction」にて、食物アレルギーと受胎能力には関連性はないと発表した。
食物アレルギーと妊娠確率における関係性
食物アレルギーはアトピー性皮膚炎が原因になると考えられ、通常は無害な物質に対する異常な免疫反応を特徴とする。
これまで、複数の先行研究では、アトピー性皮膚炎と不妊症における関連性が示されているが、食物アレルギーと受胎能力の関連性は不明である。
そこで今回、研究チームは、妊活中の女性7711人(不妊治療なし)を対象にしたインターネットベースの前向きコホート研究(2018〜2022年)を用いて、食物アレルギーと妊娠可能性における関係性を検証した。
なお、調査対象者は2ヶ月ごとにフォローアップ質問票に回答し、最長12ヶ月間継続された。また、食物アレルギーの診断歴がある女性は調査対象者のうち1028人(13%)であり、乳製品アレルギーまたは甲殻類アレルギーが最も多く報告された。
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自己申告質問票の回答データに基づき1周期あたり妊娠確率を分析したところ、食物アレルギーと妊娠可能性において関連性は認められなかった。一方、例えば卵など特定のアレルゲンは、妊娠可能性と負の関係にあったという。
ただし、自己申告、アレルゲン除去食や代替食を考慮すると食物アレルギーと不妊症に有意な関連性は示されない。
(画像はHuman Reproductionより)
Human Reproduction
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