伝統の“堅守速攻”に攻撃スタイルを 矢板中央の157cmFW堀内凰希「小さい子にも『できる』と見せたい」
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2024年12月29日 22:30 サッカーキング
第103回全国高校サッカー選手権大会1回戦が29日に首都圏各会場で開催。近10年で3回準決勝に進出している矢板中央(栃木)が、前々回大会優勝の岡山学芸館(岡山)に2−1で勝利して、2回戦に進出した。
1点リードの矢板中央は78分に右サイドから仕掛けた永井健慎のパスから背番号10を背負う堀内凰希が決めて2点目を獲得。アディショナルタイムに1点を返されたが、この得点が決勝点となった。堀内は試合後、「率直にうれしいです。打つだけだったので」と笑顔で語り、前半からのチャンスを逃した中で、「後半決めないと、これから使ってもらえなくなると思って、全力で決めに行きました」と、得点への意識のさらなる高まりが結果につながったことを喜んだ。
“堅守速攻”が長年の武器である矢板中央だが、今年は「攻撃にいい選手も多いので」(高橋健二監督)と4バックから3バックにして前線に人数をかけるサッカーを志向。この試合では堀内だけでなく、先制点の平野巧や両ウイングバックも含めて、積極的に仕掛けた。「チームが変わった分、堅守速攻も見せながら、攻撃もできるというところが今年変わったところなので、そういうところを見せたいと思ってるので、自分がそのきっかけ、ちょっとでも見せられるような選手になれたらいいなと思っています」と、自身が伝統のスタイルにプラスアルファする存在になりたいと話す。
堀内は身長157センチとひときわ小柄なプレーヤーだが、ドリブルで仕掛けるだけでなく、守備でも前線から体を張ったプレーも見せた。「身長で勝てないことはわかっていますし、自分からぶつけたときに相手を倒すことは無理なので、少しでも体で勝てるように、ぶつけられても崩れない、耐えられる体を3年間ずっと意識して作ってきました」と、フィジカルトレーニングも欠かしていないとし、「小さい子どもたちもいる中で、自分みたいに小さくてもできるんだぞというのを、ゴールやチャンスを作って、見せていきたいですし、小さい子どもたちも『自分も選手権に出たい』みたいな、夢として目指してもらえるようになってほしいと思っています」と、自分だけでなく、未来の高校生のためにも頑張る姿を見せたいという。
「結果を残していかないと、選手としても価値がなくなってしまう。結果を残し続けるという部分では、数字として見える結果を出していきたい」と話す堀内。矢板中央が2回戦で対戦するのはFW高岡伶颯擁する日章学園(宮崎)だが、「1試合1点はマストで決めていきたい」と、結果にこだわって、勝利を積み重ねる意欲を示している。
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