たまには乳幼児の世話を人にまかせて羽を伸ばしたい人の気持ちは分かるが、子どもを預ける人との間に合意があることが前提だろう。「あなたが許せない人」をテーマにした投稿を寄せた40代女性は、「私は聴覚過敏で子どもが苦手です」と打ち明ける。
「新幹線の指定席券を購入していても、隣にうるさい子どもがくると自由席に逃げます。たとえ座れなくとも構いません」
30代から40代にかけて、結婚や子どもの可愛さを押し付けてくる人が多く困惑したという。1人が寂しくないし、子どもが苦手なのに「子どもは可愛い」と言ってくる人の神経が分からないとまで書いている。そんな女性に、強引に子どもを預けた人がいたという。(文:篠原みつき)
イベント開始と同時に「ちょっと出てくる。その子みといてねー!」
その人は、「さして親しくもない友人」であり、「いわゆるオタクイベントにサークル参加で、一緒にスペースを取った」という。場所は東京ビッグサイトだというから、おそらくコミケ、同人誌即売会だろう。その人の本は一冊だったため、参加費はもらわず売り子をしてもらう約束だった。
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ところが、想定外のことが起きた。
「その人、乳児を連れてきたのです。東京ビックサイトに。しかも、イベント開始と同時に『ちょっと出てくる。その子みといてねー!』と。待て待て、それは無理と言っても『すぐ戻るから!』と。折りたたみ式の椅子に乳児を寝かせて行ってしまいました」
売り子の約束を守らないばかりか、相手の了解も得ないまま我が子を置いて去ってしまったのだ。本当にすぐ戻って来るならともかく、30分を過ぎても戻って来なかった。女性も暇ではない。
「こちらは本を手にとってくれる人の対応に追われて、子どもなど見ている暇はありません。両隣のサークルの方は、その子が私の子でないことは分かっているようでしたが、本を手に取る人(客)は、『あの、お子さんはおんぶした方がよいのでは?』とか言ってくる人もいて、私の子じゃない!と泣きたくなりました」
子どもが苦手なのに赤ちゃんを押し付けられ、周囲にも変な目で見られる始末だった。寝ている時間が多い乳児とはいえ、放っておいていい訳でもなかった。
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「しかも、排泄物の匂いが。最悪で、少し泣いていました」
赤ちゃんがうんちをして周囲に臭気が漂ったのだ。結局、「2人で参加している隣のサークルの人」が、見かねてトイレへ連れて行き、オムツ交換をしてくれた。オムツの替えは置いてあったようだ。
「その方、出産経験はないそうで、見よう見まねだけど、と言いつつ戻ってきた時は神かと思いました」
その後も、赤ちゃんが泣き出せば「私があやしにホール外へ連れていく、隣のサークルの方が私のスペースを見ててくれる」などして乗り切ることに。母親が戻って来たのは、なんと2時間後だったという。当然、女性は厳しく責めたが、相手の言い分がまた驚きだった。【後編へ続く】
※キャリコネニュースでは「あなたが許せない人」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/5LFO2GXW
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