オリンピアコスは30日、元ブラジル代表FWウィリアンとの契約を双方合意のもとで解除することを発表した。
今夏、ウィリアンは当時所属していたフルアムから契約延長オファーを提示されていたものの、最終的には新たな挑戦を決断。契約満了によってクラブを離れ、新天地にギリシャ・スーパーリーグ(1部)の強豪を選んでいた。ホセ・ルイス・メンディリバル監督の下、今季はここまで公式戦通算で11試合に出場していたものの、度重なる負傷にも悩まされており、うち8試合が途中出場と苦しいシーズン前半戦を過ごす。当初は来年夏までの契約を締結していたものの、最終的にはわずか半年間でオリンピアコスに別れを告げることが決まった。
今回の契約解除を受けて、オリンピアコスは「我々一同、ウィリアンが次のステップにおいてもベストを尽くせるよう願っている。ここピレウスには永遠に家族がいることを忘れないでほしい」とコメントを発表している。
ウィリアンは1988年8月9日生まれの現在36歳。母国の名門コリンチャンスの育成組織出身で、トップチーム昇格後、2007年8月にはシャフタール・ドネツクへ完全移籍し、欧州上陸を果たす。アンジ・マハチカラを経て2013年夏にチェルシーへ完全移籍加入すると、“ブルーズ”では左右のウイング(WG)を主戦場として攻撃陣の中心に君臨し、在籍した7年間で公式戦通算339試合出場63ゴール57アシストを記録。2度のプレミアリーグ優勝だけでなく、ヨーロッパリーグ、FAカップ、EFLカップと合計5つものタイトル獲得に貢献した。
その後、2020年夏にはアーセナルに完全移籍したものの、同クラブで本来のパフォーマンスを発揮したとは言いがたく、わずか1年でアーセナルを退団。古巣のコリンチャンスへ復帰していたが、2022年夏にはフリートランスファーでフルアムに加入し、プレミアリーグに帰還した。フルアムでは2年間の在籍で公式戦通算67試合に出場し10ゴール7アシストを記録。契約満了によって退団し、オリンピアコスに加わっていたが、今回退団が決定していた。
また、ブラジル代表としても2011年11月にデビューを飾ると、以降はFIFAワールドカップに2大会連続、コパ・アメリカに3大会連続で出場。これまでに国際Aマッチ通算で70試合出場9ゴールを記録している。
なお、現時点でウィリアンの新天地等は明かされていない。ベテランの域に達した元セレソンウインガーの新天地は、どのクラブとなるだろうか。
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